帝国データバンクは11月16日、「2022年度の賃上げに関する企業の意識アンケート」の結果を発表した。調査期間は2021年11月12~15日、有効回答は1,651社。

企業の48.6%が「税制優遇幅に関らず賃上げを行う」

  • 賃上げに関する企業の見解

賃上げ企業に対する税制優遇の強化が検討されている。そこで、自社において2022年度(2022年4月~2023年3月)の賃上げをどのように考えているか聞いたところ、半数近い48.6%が「税制優遇幅に関わらず賃上げを行う」と回答。この他、「現状では賃上げできないが、税制優遇が大きくなれば検討する」が22.3%、「現状では賃上げできないが、税制優遇が大きくなれば行う」が8.5%と、税制優遇が大きければ賃上げに前向きな企業は79.4%に上った。他方、「分からない」は12.5%、「税制優遇幅に関らず賃上げできない」は8.1%となった。

「税制優遇幅に関わらず賃上げを行う」と答えた企業を規模別にみると、大企業では53.6%、中小企業では47.9%と半数前後を占めた。一方、小規模企業では37.6%と全体より10ポイント以上低くなり、さらに「賃上げできない」とした企業は13.5%と全体を大幅に上回った。

業界別では、「税制優遇幅に関わらず賃上げを行う」との回答が最も多かったのは「製造」で55.2%。反対に最も低かったのは「金融」で22.2%にとどまった。

地域別では、「税制優遇幅に関わらず賃上げを行う」と答えた割合が最多だったのは中国で61.8%。一方、最少は東北で41.1%だった。