「コンバージョン」という言葉の意味を知っていますか。業種・職種によっては「今まで1度も聞いたことがない」という方も少なくないかもしれません。聞いたことがあっても意味まではわからないという方もいるでしょう。
本記事では「コンバージョン」の基本的な意味や使い方について解説します。
「コンバージョン」の意味とは
「コンバージョン」はWebマーケティング業界や建設業界と密接な関わりを持つ言葉です。本来の言葉の意味とあわせて、各業界での意味を確認してみましょう。
コンバージョンは「転換」「転化」などの意味
コンバージョンとは、転換・転化・改造・改装など多くの意味を持つ言葉です。その中でも特に「転換」や「転化」などの意味で多く使われる傾向があります。
Webマーケティング業界や建築業界では、もともとの意味合いから転じた意味で使用されています。
コンバージョンはWebマーケティング業界では「最終的な成果」
Webマーケティング業界での「コンバージョン」は、ECサイト・企業サイトなどでの「最終的な成果」を意味します。「CV」という略語で表されていることも多々あります。
ここでいう最終的な成果とは、Webサイトが目標としている閲覧者の行動です。具体的には、以下のようなものが挙げられます。
・商品の購入
・商品やサービスに対する問い合わせ
・会員登録手続き
・資料請求手続き
・求人への応募
・無料体験への申し込み
「最終的な成果」といっても、商品の購入だけがコンバージョンとして扱われるわけではありません。商材によっては、インターネットからの購入が難しいものも存在します。そのため閲覧者からの資料請求をコンバージョンとして設定することもあるのです。
また、会員登録手続きがコンバージョンとなるWebサイトもあります。その他、求人を目的としたサイトであれば、求人への応募が最終的な成果です。新しい人材が確保できれば企業には大きな利益となるでしょう。
「最終的な成果」という意味ではあるものの、コンバージョンは複数設定することもできます。商品の購入と会員登録・無料体験の申し込みと問い合わせ、など自由に決められます。
Webサイトの作成や運用管理を効果的に行うためには、明確なコンバージョンの設定が大切です。
コンバージョンは建築業界では「建物の用途変更」
建築業界では、「すでに存在している建物の用途変更」という意味でコンバージョンという言葉が使われます。
建物を新しい資産として生まれ変わらせることを目的に行うのがコンバージョンです。
借主のいないオフィスを集合住宅に生まれ変わらせるといった試みが例として挙げられます。建物を解体する手間をかけず、廃棄物を減らせるとして注目されている方法です。
「コンバージョン」の関連用語
基本的な意味を押さえたら、次は関連用語について解説します。コンバージョンと関連している用語を5つ紹介します。
平均コンバージョン単価(CPA)
目標とする成果の獲得1件あたりに掛かった費用が「平均コンバージョン単価」です。英語の頭文字をとって、「CPA(Cost Per Acquisition)」と表記されるケースもあるので覚えておきましょう。
平均コンバージョン単価は以下の計算式で算出されます。
広告費÷コンバージョン数=平均コンバージョン単価
広告費1万円でコンバージョンを1件獲得したなら、1万円が平均コンバージョン単価です。コンバージョン単価は広告の費用対効果を見直す指標として使われます。
コンバージョン数
コンバージョン数とは「サイトが目的としているコンバージョンを得た件数」のことです。
商品の購入・会員登録手続き・資料請求手続きなど、サイトの最終的な目標を達成した件数を意味します。コンバージョン単価と同じで、広告運用において指標として用いられるのがコンバージョン数です。
コンバージョンレート
サイトへの訪問者のうち、サイトの最終目標に至った件数の割合を意味している言葉が「コンバージョンレート」です。
コンバージョンレートは「コンバージョン率」や「CVR(シーブイアール)」とも呼ばれます。CVRとは「コンバージョンレート(Conversion Rate)」の略です。
コンバージョンタグ
広告がどれくらい成果につながったかを測定するために設置するタグが「コンバージョンタグ」です。
コンバージョンタグを設置すると、広告の効果が分析できます。広告運用の改善のために、コンバージョンタグは重要です。使用する広告媒体により、コンバージョンタグには違いがあります。
コンバージョンリンカー
コンバージョンを効果的に測定するために使われるのが「コンバージョンリンカー」です。コンバージョンリンカーはGoogleタグマネージャーというサービスにある機能です。効果的にデータの測定をするために使われます。
「コンバージョン」が使われるビジネスシーン
コンバージョンはWeb関連の仕事をしていない人にとって、縁遠いと感じられる言葉かもしれません。
ここでは、コンバージョンという言葉が使われるビジネスシーンにはどのようなものがあるのか、2つのシーンを紹介します。
Webサイトを運営するとき
Webサイトを運営するときには、コンバージョンを考える必要があります。個人でWebサイトを運営する場合もあるでしょう。また企業でのWebサイト運営を任されることもあるかもしれません。
いずれも何らかの目的・目標を持ってWebサイトを運営するはずです。Webサイト運営をするなら、大きな関係がある言葉になります。
Webマーケティングを担当するとき
Webサイトは、漠然と運営するだけでは実績が上がりません。特に知名度が低いWebサイトなら、実績が出るまでには時間がかかってしまう可能性もあるでしょう。
Webサイトでコンバージョンを獲得するために販促や分析を行うのがWebマーケティングです。そのため、Webマーケティングを行う上でコンバージョンは頻繁に登場する言葉といえます。
「コンバージョン」の使い方・例文
コンバージョンの具体的な使い方や例文を紹介します。Webサイト運営やWebマーケティングに関わっていないなら使用する機会は少ないかもしれませんが、社内や取引先との会話で出てきたときに慌てないように、知識として覚えておきましょう。
Webマーケティングで用いる「コンバージョン」
以下の例文をみるとコンバージョンがどのような言葉なのかイメージが浮かびやすくなります。
・効率良くコンバージョンを獲得する必要があります。
・コンバージョンを上げることを目的として有料の施策を打ちます。
・Webサイト運営ではコンバージョン率を最大化しなくてはなりません。
コンバージョンという言葉は基本的に「最終的な成果」という言葉に置き換えることができます。
言葉に慣れていないとしても、日本語へと置き換えて考えてみると意味が理解しやすくなるでしょう。
「コンバージョン」の意味を理解して正しく使いこなそう
コンバージョンは、Webマーケティング業界で使われる機会が多い言葉です。職種によっては、聞いたことがないという方も多いでしょう。
英語で聞くと難しく感じられるかもしれませんが、コンバージョンは「最終的な成果」だと捉えるとわかりやすくなります。
商品の購入や資料請求など、Webサイトによりコンバージョンは違うものです。コンバージョンという言葉の意味がわかりにくいと感じたら日本語に置き換えて考えてみましょう。
言葉が持つ意味を正しく理解して、必要に応じて使いこなしてください。