日本一の「カウンタック」は、どの1台? ランボルギーニ・ジャパンは先ごろ、「ランボルギーニデイ・ジャパン2021」(Lamborghini Day Japan 2021)を開催し、日本の「ベスト オブ カウンタック」を決めるコンテストを実施した。参加車両と結果を詳しく見ていこう。
ランボルギーニ・ジャパンは11月5日、東京・新宿住友ビルの三角広場で「ランボルギーニデイ・ジャパン2021」を開幕した。今年で5回目となる本イベントはランボルギーニ車を愛するオーナー向けのイベントで、これまでは東京や大阪で開催されてきた。昨年はコロナ禍の影響で中止となってしまったが、アフターコロナの光が見え始めた今年はイベントの参加者を記者、ディーラー、オーナーなどに分け、2日間で6回に分けて行うという異例のスタイルとすることで実現にこぎ着けた。
今年の主役は「カウンタック」だ。イベントではカウンタック誕生50周年を記念し、「ランボルギーニ カウンタック コンテスト ジャパン」を開催。会場には応募のあった29台から一般投票で選ばれた10台が集結した。各セッションの参加者は1人3票を投票。その結果、「ベスト オブ カウンタック」が選出された。
「カウンタック」ってどんなクルマ?
カウンタックのプロトタイプがデビューしたのは、今をさかのぼること50年前の1971年。デザインを担当したのは伊ベルトーネスタジオのマルチェロ・ガンディーニだ。くさび形の低くてワイドなスタイルと上方に開く「シザースドア」(当時はガルウイングと呼ばれたことがあった)の組み合わせは、スポーツカーの概念を一新する革新的なものだった。
エンジンはV型12気筒エンジンをミッドシップに搭載。プロタイプは5.0リッター、市販モデルは3.9リッターだった。エンジニアのパオロ・スタンツァーニのアイデアにより、ギアボックスをエンジン前方に置くユニークな縦置きスタイルを取ることになったのも有名な話だ。
プロジェクト名の「LP112」は、イタリア語で「縦置き」(Longitudinale Posteriore=LP)の「1番目」の「12気筒」エンジン搭載モデルであることを示している。以降のモデルはLPの後にエンジン排気量(cc)の10分の1の数字(3.9リッターなら400、5.0リッターなら500)をつける形になった。車名の「カウンタック」(Countach)は、北イタリア・ピエモンテ地方の方言「Contacc」(クンタッチ=驚きの意)を英語綴りにしたもの。現地では今も「カウンタック」ではなく「クンタッチ」と呼ばれている。
カウンタックは1970年代後半の日本におけるスーパーカーブームの主役であり、池沢さとし氏の漫画『サーキットの狼』にも準主役級で登場していた。
選ばれし10台の「カウンタック」たち
会場に展示されていた10ベストの各モデルを設置番号順に見てみよう。
この日の投票では、筆者はNo1のLP400に2票、No2のLP400に1票を投票。結果はNo1のLP400が1位を獲得した。
会場にはこのほか、日本初披露のサーキット専用モデル「エッセンツァSCV12」が展示されていた。最高出力830PS以上という6.5リッターのV型12気筒エンジンを搭載し、世界限定で40台が生産されるという。