しなの鉄道は8日、今年3月のダイヤ改正から実施している新型車両SR1系(一般車)の増備にともない、12月上旬頃をもって115系S15編成の営業運転を終了する予定と発表した。

  • 115系S15編成(写真提供 : しなの鉄道)

115系S15編成は、1978年2月に東急車両製造(現・総合車両製作所)で新製された。高崎鉄道管理局新前橋電車区に配置となり、民営化以降は幾度かにわたって配置転属をしつつ、長野県内では松本地区を中心に活躍したという。2021年10月末時点での総走行距離は、地球約136周分にあたる544万4,724kmとのこと。

しなの鉄道所属車両の中では、長野県外の電車区から転属してきた経緯を持つ唯一の編成で、2021年現在、本編成の塗色(新長野色)をまとった営業中の115系を保有する鉄道事業者はしなの鉄道のみとなる。営業運転終了後は、他の115系の安全・安定輸送維持のために必要となる部品取りを行うため、廃車になるという。

この車両を使用するイベントとして、11月27日に「ゆる鉄画廊NOMAD号115系長野色の旅」を開催。鉄道写真家の中井精也氏を招いた特別講演会ツアーで、中井精也氏も同行する団体専用臨時列車の旅(小諸駅発着)を楽しめるほか、中井精也氏特別講演会「素晴らしき鉄道写真」も実施される。旅行代金は2名で5万円、3名で7万5,000円。JTBのウェブサイトより販売される。

ツアーの参加特典として、115系「長野色」の運転(車両都合により他の塗色編成になる場合がある)に加え、専用ヘッドマークや愛称札の掲出も予定している。参加証明書や115系長野色グッズなどの参加特典プレゼント、昼食に「ろぐ亭」(軽井沢町)特製の牛肉弁当が用意される。なお、小諸駅構内「小諸駅のまど」にて、11月26日の13~19時、11月27・28日の10~19時に、中井精也氏が撮影した鉄道写真作品の展示・販売を実施するギャラリー&ショップも開催される。