女優の上白石萌音、深津絵里、川栄李奈が3人のヒロインを演じるNHKの連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(総合 毎週月~土曜8:00~ほか ※土曜は1週間の振り返り)。23歳の上白石が、初代ヒロイン・橘安子を14歳から演じている。両親や祖父母から愛情をたっぷり受けて育った安子をピュアな演技で表現しているが、実年齢とかけ離れた14歳の演技は難しかったという。
“朝ドラ”第105作となる本作は、ラジオ英語講座と共に歩んだ祖母(安子)、母(るい)、娘(ひなた)の3世代のヒロインが、戦前から戦後、そして令和まで物語を紡いでいく100年のファミリーストーリー。3人のヒロインで物語を描くのは“朝ドラ”史上初となる。安子役は上白石、るい役は深津、ひなた役は川栄。脚本は、連続テレビ小説『ちりとてちん』(2007)に続き、2度目の“朝ドラ”執筆となる藤本有紀氏が手がける。
上白石が演じる安子は、1925年3月22日、日本でラジオ放送が始まった日に岡山市内の商店街にある和菓子屋「たちばな」で誕生。御菓子司「たちばな」の看板娘で、あんことおしゃれが大好きなごく普通の女の子で、ラジオ講座をきっかけに英語を学び始めるという役どころだ。
上白石は、14歳の演技について「つかむのがすごく大変でした。今の14歳と比べるととてもピュアで、もっともっと幼い印象もあって、でもすごく大人びていて。声の出し方や表情の作り方は監督と相談しながらやりました」と述べ、「なかなか難しくて、カットかかってから監督から『安子ちゃん、14歳です!』と言われることもあって(笑)。『14歳!』って思いながら演じていました」と振り返る。
また、「無垢で人の目をあまり気にしていない感じがあるのかなって。幸せなときは幸せだし、怖いときは怖いし、という100%の感情で揺れ動いているのかなというのを感じながら演じました。最初のほうの安子は言葉の裏に何かあるというのはあまりなくて、言ってることがすべてということが多いので、まっすぐにとらえてまっすぐに話すようにしました」と説明。
ピュアな演技を目指すも、「ピュアにピュアに、と思いながらピュアをやるのはピュアじゃない」と言い、「本当にそぎ落として、脚本に書いてある温かさをそのまま届けたいという純粋さを大切にしていました」と語った。