1000年の都にして日本を代表する観光地だけに、新旧の多種多様なお土産がそろう京都。お土産にお菓子を選ぼうにも、目移りして困った経験がある人も少なくないはずです。

銘菓がたくさんある京都だからこそ、今度のお土産は“見た目”で選んではいかがでしょうか。

もちろん、見かけ倒しではなくちゃんと“おいしい”ことが大前提。目でも舌でも楽しめる、京都のおすすめ土産をご紹介します。

京あめクロッシェの「京あめ」

近年、京都土産として人気上昇中なのが、「京あめクロッシェ」の「京あめ」。クロッシェは、創業1876年の京あめの老舗「今西製菓」がプロデュースしたブランドで、現在京都市内に4店舗を展開しています。

そんなクロッシェが提案するのは、日本の職人が長年培ってきた伝統とヨーロッパの着色技術をミックスさせた、新感覚の京あめ。平安時代の十二単やヨーロッパのアールデコ調のドレスなど、和と洋の文化にインスピレーションを受けた京あめは、ノスタルジーを感じる一方で、はっとするほどに斬新。味もそれぞれに個性が際立つ優しい甘さが特徴です。

  • 左:「白絹手鞠」、右:「若紅葉」

すべて職人が手作りする京あめは、季節や気温、湿度によって職人にしかわからない微妙な調整がなされるのだそう。繊細な手仕事によって生み出されるクロッシェの京あめは、まるで工芸品のようで、色とりどりの京あめたちを眺めているだけで幸せな気持ちに……。

30種類以上の京あめは、それぞれに「源氏絵巻」「紫苑」「アントワネット」「ジュイの更紗」など和洋の粋な名前が付けられています。

不動の人気が、古くからの京あめの代表格ともいえる「白絹手鞠」。老若男女に愛される、レモンライムの爽やかな風味は飽きのこない永遠の定番です。

  • 「ブルゴーニュの収穫」

一方、京都本店限定や季節限定の商品も。紫と黄色の鮮烈なカラーコンビネーションが印象的な「ブルゴーニュの収穫」は、フランスのワインの名産地であるブルゴーニュ地方のブドウの収穫期をイメージした秋限定の京あめ。フルーティーなブドウの風味とほのかな酸味が、スイートな赤ワインを思わせます。

ほかにも意外なフレーバーや、見たことのない色彩の京あめが揃っているので、ぜひご自分のお気に入りを探してください。クロッシェの京あめは1箱540円。それぞれが小さな箱に入っているのでそのまま渡すこともできますし、有料で水引きを付けることもできます。

さらに2個以上買うと、無料で本をイメージしたおしゃれな箱に入れてもらえるので、お土産がさらにグレードアップしますね。

●京あめクロッシェ 京都本店
京都市下京区綾小路富小路東入塩屋町69
※ジェイアール京都伊勢丹店、嵐山AKOGAREYA店、京都タワーサンド店でも購入可能 Webサイト:京あめクロッシェ

マールブランシュ 加加阿365の「きょうの宙」

「マールブランシュ 加加阿365」は、もはや京都の定番土産となったお濃茶ラングドシャ「茶の菓」を展開する「マールブランシュ」が運営するショコラトリー。祇園にあるこのお店でしか買えないこだわりのチョコレートが揃っていて、目移りしてしまいそうです。

なかでも注目なのが、「京」と「今日」のふたつの意味を込めた「きょうの宙(そら)」。30種類のボンボンショコラは、それぞれ「金閣寺」や「平安神宮」「八坂神社」といった京の名所のモチーフをあしらっていて、見た目もキュート。季節限定の商品もあるので、何度訪れても楽しみが尽きません。

シェル(コーティング)が驚くほど薄く繊細なので、一口噛むとパリッと崩れ、なめらかなチョコレートが口の中いっぱいに広がります。種類によって、さまざまな食感や風味、香りが楽しめるので、ぜひ色々と食べ比べてみてください。

「きょうの宙」は、1個350円から。ひとつから気軽に買うこともできますし、2個・4個・6個・8個・16個の箱に好きなものを選んで詰めることもできます。

「マールブランシュ 加加阿365」でもっと手軽なバラまき土産を手に入れたいなら、「加加阿ちゃんスティックチョコレート」(430円)もおすすめ。

遊び心たっぷりの見た目でありながら、チョコレート専門店だけあってお味は本格派。「オレンジ × ビター」「キャラメル × ビター」「いちご × ビター」の3種類があり、ほろ苦さとフルーティーさに病みつきになります。

●マールブランシュ 加加阿365祇園店
京都市東山区祇園町南側570-150
Webサイト:マールブランシュ 加加阿365

鶴屋吉信「果の彩」

1803 年に京都西陣で創業した老舗の京菓子司「鶴屋吉信(つるやよしのぶ)」から、2021年2月に新たに発売されたのが「果の彩(かのあや)」。

  • 「果の彩」1箱3個入 1,620 円 ※販売時はそれぞれ個包装

見た目はタブレットチョコレートのように薄く、軽やか。さらに、ベリーやオレンジといった色とりどりのドライフルーツが彩を添える、これまでになかった新感覚の羊羹です。パッと見て、これが羊羹だと思う人はいないのではないでしょうか。

鶴屋吉信の「のれん」の紺色をイメージした上品な箱を開けると、白羊羹にオレンジや夏みかんなどを合わせた「だいだい」、紅羊羹と苺やクランベリーなどを合わせた「うすべに」、クーベルチュールチョコレートを練り込んだ羊羹に苺、クランベリーなどを合わせた「しょこら」、3種の目にも美しい羊羹がお目見え。羊羹とドライフルーツの甘酸っぱい香りがあたりに広がります。

見た目はチョコレートのようですが、羊羹ならではのなめらかな柔らかさは健在。羊羹の優しい甘みと、ドライフルーツの香りやサクッとした食感がクセになります。

羊羹といえば「切り分けて食べる」というイメージでしたが、「果の彩」は食べきりサイズの3種の羊羹が個包装されていて、少しずつ気軽に食べられるのも嬉しいところ。日本茶はもちろん、コーヒーや紅茶とともにいただくのもおすすめです。

●鶴屋吉信 髙島屋京都店
京都市下京区四条通河原町西入真町52
※京都本店、大丸京都店、JR京都伊勢丹などでも購入可能
Webサイト:鶴屋吉信


数々の老舗や新興のスイーツショップがしのぎを削る京都では、見た目にも美しい和洋菓子がそろい踏み。お土産用としてだけでなく、自分へのご褒美としても買いたくなってしまいますね。