女優の杉咲花が主演する日本テレビ系水曜ドラマ『恋です! ~ヤンキー君と白杖ガール~』(毎週水曜22:00~)。同作は、WEB連載での閲覧数が累計2,000万PVを突破した、うおやま氏によるコミック『ヤンキー君と白杖ガール』(KADOKAWA)が原作。光と色がぼんやり分かる程度の弱視の盲学校生・赤座ユキコ(杉咲)が、誰からも恐れられている不良少年・黒川森生(杉野遥亮)に出会い、不器用ながら少しずつお互いのことを理解し惹かれあっていく、新世代ラブコメディーだ。
そしてドラマでは、ユキコが通う盲学校近くのハンバーガーショップの店長・茶尾役として、テレビ東京系ドラマ『女の戦争~バチェラー殺人事件~』、FODオリジナルドラマ『私の正しいお兄ちゃん』とドラマ主演作も続く古川雄大が出演。ユキコやクラスメイトの空(田辺桃子)を温かく見守る、陽気でおしゃべり好きな“チャオ店長”を軽快に演じている。
プライベートでは、“陰と陽”なら“陰”が強いタイプだという古川。ドラマの共演者やスタッフとコミュニケーションをとる時にも色々と考えてしまうようで――。
■作品で描かれる世界に感動
――最初に『恋です! 』の物語に触れた時、どのような感想を持たれましたか?
最初に原作の漫画を読ませていただき、すごくピュアなラブストーリーが続くのかなと思ったのですが、読み進めていくうちに強いメッセージ性を感じて。社会に対してであったり、誰かに対して、すごく強いメッセージが散りばめられていて、何か胸を打たれるものがある作品だなと思いました。
ユキコや盲学校の生徒だけじゃなく、他の登場人物たちにもそれぞれ抱えているものがあって、お互いに痛みを共有することで広がっていく世界が描かれていることに感動しました。
――古川さん演じる茶尾は、どのような印象でしたか?
原作を読ませていただいて、茶髪でヒゲという風貌ではあるのですが、すごく平等な社会を思い描いていて、社会のためにある人間ではなく、人間のためにある社会を理想とするような熱い心を持った人だなという印象です。
実際どの場面でも優しいですし、相手の立場に立てる人なのかなと思います。過去にそういうことができなかった経験が今に生きていて、だからこそ、自分が思い描く社会を作りたいという夢と理想がある人だと思います。
――3話では、空から「相変わらず空気が読めない」という風に言われる場面がありましたが、古川さんのお話を聞いていて、本当にそうなのかな? と思いました。
あえて空気を読まない感じで接しているんだと思います。3話のそのシーンでも、茶尾が、ユキコと空のテンションがいつもと違うことを察して話しかけるところから撮っていただいていました。1話から3話(の茶尾が登場するシーン)は僕の撮影初日に通しで撮ったのですが、“そのシーンを撮るということは茶尾はこういう方向性なんだな”と理解しました。
■明るい役を演じることも多いが……
――古川さんはご自身のことを「陰か陽なら陰が強いタイプ」だと自己分析しているそうですね。『トップナイフ』で演じたマスター役も明るいキャラクターだったので、普段も“陽”な方なのかなと勝手に想像していました。
明るい役を演じさせていただくことも多いのですが、どちらかと言うと“陰”なのかなと思います。
――ご自身の性格と遠いと役作りも難しいものでしょうか? 以前、ある俳優さんから、陽気な役よりも静かな役のほうが演じやすいという話を聞いたことがあります。
役を作っていく時に難しさを感じるので、作業は多いかもしれません。静かな役のほうが演じやすいのかということに関しては、静かな役のほうが作品を観てくれる人に察してもらいやすいのかな? 例えば、リアクションを無表情にした時に「こんなことを感じているんだろうな」って。
――なるほど! 観ている側に委ねられる部分が大きいということなんですね。そう言えば、ドラマで主演を務めるようになって、共演者やスタッフの方と積極的にコミュニケーションをとるになったと以前おっしゃっていましたが、ご自身を“陰”な性格だとお考えだと、話しかけるのも気疲れしてしまうのでは……?
そうですね……先輩後輩は関係なく、初めてお会いする方には、やっぱり緊張してしまいます。なので、最初はなかなか距離が縮まらないです(笑)。“無理して喋ってるな”って伝わってしまうと思います。
僕も“この人は今無理して話しかけてくれてるんだな”と分かるので。この前共演させていただいた方にも“頑張って話しかけてるんだな”と思われていたらしいので、まだまだ勉強していきたいです。