衆議院選挙が終わり、新しい国会議員も生まれるこのシーズン。国会議員はかなりの高収入と言われていますが、具体的にはいくら受け取っているのでしょうか。
国会議員の給料に相当するものは「歳費」であり、法律で定められています。今回は国会議員の給料やその他の支給について解説します。
国会議員の給料に相当するものは「歳費」
国会議員が受け取る給料は、正確には「歳費」と呼ばれ、金額は歳費法で定められています。現在、国会議員の歳費は月額129万4,000円と規定されています。
衆議院・参議院の各議長になると歳費は月額217万円、副議長では月額158万4,000円に上がります。なお現在は新型コロナ感染拡大を受け、国会議員の歳費は20%削減されています。
国会議員の歳費は年間で1552万8,000円、20%削減でも約1,240万円です。さらに年に2回「期末手当」が支払われるため、歳費の合計は年間で2,000万円以上になります。なお新型コロナ感染拡大について、期末手当の削減はありません。
歳費以外にも支給がある
歳費だけでも高額ですが、その他にもいくつかの支給があります。まず「文書通信交通滞在費」は毎月100万円、年に1,200万円です。領収書の届け出が不要なため、使途が分からないことが問題視されることもあります 。
また「立法事務費」は毎月65万円、年に780万円です。 この費用は「立法に関する調査研究活動を行うための必要経費」とされています。
歳費に加え、文書通信交通滞在費や立法事務費なども含めると、国会議員の年収は4,000万円前後になります。民間では上場企業の社長・副社長クラスに相当します。
首相や閣僚の給料は?
首相や閣僚の給与については、「特別職の職員の給与に関する法律」で定められています。
▼首相・閣僚等の年間給与
・内閣総理大臣:約4,049万円
・国務大臣:約2,953万円
・副大臣:約2,833万円
・大臣政務官:約2,416万円
・常勤の大臣補佐官:約2,367万円
これらの給与には、俸給月額・地域手当・ボーナスを含みます。なお首相や閣僚のほとんどは国会議員ですが、二重払いにならないよう、議員給与との差額分だけが支払われる仕組みです。
国会議員は高収入
国会議員の歳費に各種手当なども含めると、年収は4,000万円前後です。日本では政治不信の傾向が強いと言われることも多いですが 、国会議員は高年収に見合う仕事をしていただくよう期待したいものです。
衆院選は終わりましたが、私たち有権者も、国会議員の仕事ぶりを定期的にチェックするべきかもしれません。