帝国ホテルは、2036年に完成予定の「帝国ホテル 東京 新本館」建設に向け、フランス在住の建築家 田根剛氏(ATTA- Atelier Tsuyoshi Tane Architects)のデザイン案を採用することを発表した。

同社は2021年3月25日に、帝国ホテル 東京(本館・タワー)の建て替え計画の実施方針を決定している。このうち本館については、建て替えの実施時期を2031年度~2036年度(予定)、単独棟のグランドホテルの建設を予定している。本計画は、この先の100年・200年も「メイド・イン・ジャパン」のホテルとして、その中心的存在であり続けるための4代目新本館建築計画だという。

選考にあたっては、当社が新本館に求める「品格・継承・挑戦」という3つのキーワードといくつかの条件のもと、国際的に活躍する国内外の建築家を候補にコンペティションを実施。次世代の日本のホテル文化をリードする「新しいグランドホテル・迎賓館」にふさわしく、近景、遠景、どこから見ても「ザ・ホテル」の顔・存在感や独自性を体現するデザインを共に創り上げることができる建築家からの提案を求めた。

田根氏は、独自のアプローチである考古学的(Archaelogical)リサーチにより、帝国ホテルのみならずホテル業そのものを考察。賓客を迎え入れる「宮殿」の構えと人類の進歩の証である「塔」を融合することで、唯一無二かつ新しい迎賓館にふさわしく、首都の中心に燦然と輝く存在として、ライト館を形容する言葉として使われた「東洋の宝石」を継承し、未来につなげるコンセプトを提案している。