三菱自動車工業が新型「アウトランダー」のプラグインハイブリッド(PHEV)モデルを12月に発売する。フロントマスクは昨今の例にならい、鋭い目つきが印象的な「三菱顔」に面変わりしているが、デザインのポイントと変更点はどのあたりだろうか。新旧2台を見比べてみたい。
存在感抜群の顔つきに
アウトランダーは三菱自動車が2001年に発売した同社初のクロスオーバーSUV。PHEVモデルは先代モデルで追加となり(2013年)、世界累計で約29万台が売れている。アウトランダーのフルモデルチェンジは9年ぶりだ。
新型アウトランダー全体のコンセプトは「威風堂堂」。デザインコンセプトは「ボールド・ストライド」(BOLD STRIDE)とし、力強く存在感のあるスタイリングと質感の高いインテリアにこだわった。
フロントには最近の三菱自動車を特徴づけている「ダイナミック・シールド」(DYNAMIC SHIELD)を採用。フードを高めて厚みを持たせ、堂々たる見た目とした。ランプ類は機能的に上下に分割。フロントグリルから左右フェンダーに延びる薄型ランプにはデイタイムランニングランプとターンランプを配置し、ヘッドライトはその下の左右両端に置いた。
サイドは厚みのある水平基調のプロポーションに。前後のドアハンドルをつらぬく深いキャラクターラインが印象的だ。20インチの大径ホイールに筋肉質なフェンダーを合わせた下半身からは力強さを感じる。Dピラー(車体後部の傾斜しているところ)は飛行機の垂直尾翼をモチーフにしているという。
リアは六角形のデザインを用いた「ヘキサガード・ホライズン」(HEXAGUARD HORIZON)を採用。「パジェロ」などのクロスカントリーSUVが装着していた背面式スペアタイヤをモチーフとした表現となっているそうだ。水平基調のテールランプは左右両端まで広がり、ワイドな見た目に寄与している。
インテリアの質感向上は至上命題
新型アウトランダーで三菱自動車が力を注いだのがインテリアの質感向上だ。というのも、先代モデルのインテリアに対しては、物足りなさを訴える声が上がっていたからだ。
新型に乗り込むと、ステッチ入りのソフトパッドがふんだんに使ってあることに気がつく。触り心地も含め、質感の高さを感じる部分だ。インパネは水平基調で視界良好。ボタンやダイヤルなどの操作系については、見てわかる「はっきり感」と触れてわかる「しっかり感」にこだわった「三菱タッチ」(MITSUBISHI TOUCH)という考え方に基づきデザインしたとのこと。
ボディカラーは新色「ブラックダイヤモンド」を含む計10色。そのうちの2つはPグレードで選べる2トーンカラー(ホワイトダイヤモンド×ブラックマイカとブラックダイヤモンド×ディープブロンズメタリック)だ。