日本HPは10月28日、大容量インクタンクを搭載するインクジェット複合機「HP Smart Tank」シリーズ(3機種・6モデル)を発表した。11月中旬から順次発売。テレワークやオンライン授業の広がりによって家庭での印刷ニーズが再び増えており、在宅での印刷コストが気になるビジネスマン、個人事業主、子どもがいるファミリー層などをメインターゲットにすえる。
HP Smart Tank 6005・6006
HP Smart Tank 6005・6006は、プリント、スキャン、コピーに対応するADFを搭載しないA4インクジェット複合機。本体カラーはHP Smart Tank 6005がグレー、HP Smart Tank 6006がサーフブルーとなる。直販サイト「HP Directplus」での価格は29,800円。
HP Smart Tankシリーズ共通の特徴として、最大2年分のインクを搭載し、黒インクボトル1本でA4モノクロ文書約6,000枚、カラー約8,000枚の印刷が行える。インクはブラック・シアン・マゼンタ・イエローの4色仕様で、ブラックインクはにじみにくい顔料インク。カラーは鮮やかに発色する染料インクで、文書から写真など様々な用途で活用できるとしている。
補充用インクは独自の補充キャップを採用し、ボトルを逆さにしてもインクがこぼれない設計。補充も簡単で、インクタンクにボトルを挿すだけで自動完了する。インクコストは、A4モノクロ文書で約 0.3 円/枚、A4カラー文書で約0.9円。インクや用紙が少なくなった場合は、センサーが検知して本体画面やスマホアプリで知らせてくれる。
印刷速度はモノクロ約12枚/分、カラー約7枚/分。自動両面印刷にも対応する。給紙は前面にある給紙トレイから行う方式で、給紙トレイの容量は普通紙が150枚、ハガキが30枚、L判用紙が30枚。プリント解像度はカラー時で最高4,800×1,200dpi、スキャン時の最高光学解像度は1,200dpi、コピー時の解像度は600dpi。
セキュリティ機能として、起動時に異常を検出すると復元した上で自動敵に本体を再起動する。ほか、外部ネットワークからのメモリ書き換えの防止、自動ファームウェア更新といった機能も備えた。
クラウドストレージと連携するほか、よく使う一連のフロー(タスク)をショートカットとして登録してすばやく実行する機能もある。例えば、印刷、PDFデータをメール送信、クラウドストレージへ保存といった3種類のアクションを組み合わせて、ひとつのタスクとして登録しておくと、作業時間や工数を大きく減らせる。作成したタスクは、スマホ用の「HP SMART」アプリから簡単に実行できる。連携するクラウドストレージは、Google Drive、OneDrive、Doropbox、Boxなど。
複合機本体の接続インタフェースは、USB 2.0とIEEE802.11ac/a/b/g/n対応無線LAN(2.4GHz/5GHz)。デュアルバンドWi-Fi対応で、自動で接続帯域を切り替えて安定した無線プリントを図る。本体サイズはW427.5×D364×H198.6mm、重さは6.38kg。対応OSはWindows 8.1 / 10 / 11、mac OS 10.14以降。
HP Smart Tank 7005/7006
HP Smart Tank 7005・7006は、印刷速度がモノクロ約15枚/分、カラー約9枚/分のモデル。本体カラーはHP Smart Tank 7005がグレー、HP Smart Tank 7006がサーフブルー。直販サイト「HP Directplus」での価格は32,800円。給紙容量が多く、普通紙で250枚、ハガキで50枚、L判用紙で50枚となっている。そのほかの仕様はほぼ共通。
HP Smart Tank 7305/7306
HP Smart Tank 7305・/7306は、プリント、スキャン、コピーに対応し、ADFを搭載するモデル。本体カラーはHP Smart Tank 7305がグレー、HP Smart Tank 7306がサーフブルーで、直販サイト「HP Directplus」での価格は37,800円。
ADFには最大35枚の普通紙をセットでき、接続インタフェースとして有線LANもサポート。本体サイズはW427.5×D364×H240.3mm、重さは7.7kg。そのほかの仕様はHP Smart Tank 7005・7006とほぼ共通。