キウイといえば、甘みと酸っぱさがあり、さっぱりと食べられる果物です。キウイには、実が緑色のグリーンキウイのほかにゴールドキウイもあります。
では、グリーンキウイとゴールドキウイの違いは何かご存じでしょうか?
この記事では、グリーンキウイとゴールドキウイの違い、そしてゴールドキウイの栄養素や効果、おいしく食べるための方法について解説します。
栄養をしっかりとって健康な生活を送りたい人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
ゴールドキウイとは?
キウイは、ジューシーな果肉部分と黒いつぶつぶの種の食感が楽しめるフルーツです。
そのなかでも、実の部分が緑のものをグリーンキウイというのに対し、黄色っぽいものをゴールドキウイと呼んでいます。
緑のグリーンキウイとの違い
実の部分の色の違いのほかにも、食べごろの時の糖度がグリーンキウイよりもゴールドキウイの方が若干高いといわれています。
食べた時に、グリーンキウイは甘さと酸味を感じやすく、ゴールドキウイはみずみずしい甘みを特徴としており、酸味が苦手な人にはゴールドキウイの方が口に合いやすいかもしれません。
栄養素としては、食物繊維が豊富なグリーンキウイに対し、ゴールドキウイにはより多くのビタミンCが含まれています。味やとりたい栄養素によって、グリーンキウイかゴールドキウイか好きな方を選んでみるのもいいでしょう。
ゴールドキウイの栄養素
ゴールドキウイの可食部100gあたりに含まれる栄養素を、食品成分データベースで調べてみましょう。
- エネルギー:63kcal
- たんぱく質:1.1g
- 脂質:0.2g
- ビタミンC:140g
- ビタミンB6:0.14mg
- カリウム:300mg
- 鉄:0.2g
- 葉酸:32μg
ゴールドキウイには、さまざまな栄養素が含まれています。それぞれの栄養素の効果を見ていきましょう。
ビタミンC
ゴールドキウイはフルーツの中でもトップクラスにビタミンCが豊富で、その量はレモン約8個分ともいわれています。
ビタミンCは抗酸化力が高く、紫外線や食品添加物から細胞が受ける酸化ストレスを防ぐ力があり、生活習慣病や老化、免疫の不調を予防する効果が期待されています。
ビタミンB6
ビタミンB6は、タンパク質の分解などエネルギー代謝を促すビタミンで、量をたくさん食べる人ほどビタミンB6も必要になる重要な栄養素です。
免疫機能の働きや皮膚の抵抗力の維持に役立つほか、脂肪が肝臓に蓄積されるのを防いでくれる効果もあるといわれています。セロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の合成に役立つ栄養素であることから、心を落ち着かせたい時にも積極的に摂取していくのがおすすめされている栄養素です。
カリウム
カリウムには細胞内の状態を一定に保つ働きがあります。
とりすぎた塩分を身体の外に排出しやすくするので、ラーメンなどの塩分の高いものをよく食べる人や、高血圧が気になる人にカリウムはおすすめな栄養素といわれています。
鉄
鉄鉄は酸素を全身へと運ぶ役割があり、不足すると貧血を起こしてしまいます。
1日に必要な摂取量が不足しがちな栄養素でもあり、特に月経がある成人女性を中心に積極的に摂取していきたい栄養素です。
葉酸
ゴールドキウイには、妊婦に積極的な摂取がすすめられている葉酸が含まれています。葉酸は食材を調理する過程で失われやすいため、そのまま食べられるキウイでの摂取はおすすめです。
ゴールドキウイの効果・効能
多くの栄養素が含まれているゴールドキウイですが、食べることでさまざまなメリットが期待できます。
ダイエット効果はあるの?
ゴールドキウイは、カロリーや脂質が少なく、ビタミンCなどの栄養素も豊富に含まれていることから、ダイエットに向いているフルーツといえるでしょう。
水分だけではなく、カリウム、マグネシウムなどのミネラルも含まれています。ダイエットのための運動で汗をかいた後にもしっかりと水分とミネラルの補給ができるため、ダイエットにもおすすめの果物とされています。
お肉が柔らかくなる効果
ゴールドキウイにはお肉を柔らかくする、アクチニジンという酵素が含まれています。
アクチニジンはたんぱく質を分解する酵素で、キウイをお肉と一緒につけておくと、お肉が柔らかくなって、食べやすくなるといわれています。
忙しい朝の朝食向き
忙しい朝は、朝食を用意する暇がなく、ついつい手抜きになったり食べ損ねたりしてしまいがち。ゴールドキウイなら半分に切ってスプーンですくうだけで食べられるので、忙しい朝の朝食にも最適なフルーツです。
調理で失われがちなビタミンCなどもそのまま摂取できるので、ぜひ朝食にゴールドキウイを食べてみてはいかがでしょうか。
ゴールドキウイで栄養をとろう
ゴールドキウイをおいしく食べるために、ここからは選び方や保存方法、おすすめのレシピについて紹介します。
ゴールドキウイの選び方
手で優しくキウイを握って、少し柔らかく弾力を感じるのが完熟した食べごろのキウイです。買ってすぐ食べる人は、完熟の食べごろのキウイを選びましょう。
逆に少し日をおいてから食べたい人は、少し硬さのあるキウイを選んで完熟するのを待ってみるのがおすすめです。
ゴールドキウイの保存方法
食べごろの完熟したキウイは、冷蔵庫に入れて保存しておくのがおすすめです。冷蔵庫に入れたままにしすぎると、熟れすぎてしまうので注意しましょう。
完熟していない硬いキウイは常温での保存がおすすめ。早く完熟させて食べたい場合、キウイを食べごろにしてくれるエチレンという物質を出すバナナやリンゴと一緒にビニール袋に入れて、2,3日おいておくのがよいとされています。
キウイがどのくらい熟れたか、毎日触って硬さを確認して、程よい弾力が出てきて完熟したら冷蔵庫で保管しましょう。
ゴールドキウイのおすすめレシピ
キウイは意外にも肉や魚との相性もいいので、さまざまなレシピがあります。
・サラダ
水菜やレタスなど生野菜に合わせて、サラダとして食べると、キウイの食感とさっぱりとした甘みがアクセントになっておいしく食べられます。
・肉料理
キウイにはお肉を柔らかくするアクチニジンが含まれています。ゴールドキウイの果肉部分をつぶしたキウイソースを作って、豚ロースやチキンソテーにかければ、柔らかいお肉に。ゴールドキウイの甘みと酸味で、さっぱりおいしく食べられるレシピです。
ゴールドキウイはアレルギーが心配?
乳幼児期の子どもに初めてキウイを食べさせる時、食べ物でアレルギーを起こさないか心配な人もいるでしょう。
まれに果物を食べて、口やのどがかゆくなる口腔アレルギー症候群を起こすことがあります。キウイについては、口腔アレルギー症候群だけではなく、全身症状が出やすいともいわれているため、口の周りだけではなく、身体にも異変がないか確認が必要です。
キウイのアレルギーはもちろん心配ですが、過敏に心配しすぎて栄養が偏らないように注意しましょう。
ゴールドキウイで健康な食生活を
グリーンキウイよりも甘みを感じやすいゴールドキウイ。ビタミンCを多く含み、サイズにもよりますがゴールドキウイ1つで1日に必要なビタミンCをとることができます。
ほかにも食物繊維やカリウムなどの栄養素を含んでおり、ダイエット中の栄養バランスの維持、忙しい朝の朝食にもぴったり。半分に切ってスプーンですくって食べられるお手軽さも、嬉しいポイントです。
比較的保存期間も長い果物なので、ぜひ買って食べてみてください。
厚生労働省「カリウム | e-ヘルスネット(厚生労働省)」