大人の隠れ家的な飲食店が点在する渋谷・円山町に、居心地の良さと手間暇かけた“炭焼料理”を提供する「炭焼居酒場 IGOR COSY(イゴールコージー)渋谷本店』が2021年10月8日にオープン。試食会に参加して、その上質な味と空間を堪能してきた。
「IGOR COSY=いごこち」がテーマの炭焼居酒屋
「炭焼居酒屋 IGOR COSY 渋谷本店」は、「Love&Happy」の理念のもと個性溢れる飲食店を展開しているブラボー・ピープルズと「MAISON CINQUANTECINQ」「LANTERNE」「AELU」など人気店を多数展開するシェルシュが共同開発した「IGOR COSY」ブランドの新店舗であり本店。店名は、フランス人に多い苗字のIGORと「居心地が良い」を意味する「COSY」を掛け合わせたもの。「IGOR COSY=いごこち」という言葉遊びもあるようだ。店内はオープンキッチンを囲むカウンター13席、テーブル28席の計41席。カウンターには古木が使われており、ぬくもりのある落ち着いた雰囲気だ。
ディレクターを務めるシェルシュの代表・丸山智博さんによると、オープンにあたってのテーマは「長く続けられるお店」。渋谷界隈の飲食店はコロナ禍の影響もあり入れ替わりが激しいが、店舗スタッフが楽しく働くことができ、生産者と一緒にお店作りをしていくことで、お客さんに美味しいものを提供して喜んでもらいたいとのこと。そのため、スタッフも農園に行き、生産する大変さや喜びを共有してお店作りをしているという。
素材の良さを生かした炭焼き料理に舌鼓
そんな店内で食べられる料理は素材の良さを活かすために、原始的な手法の炭焼きを取り入れている。「長谷川農園のマッシュルームサラダ 漬けチーズ添え」(850円)は、生でも食べられるマッシュルームの独特の歯ごたえや香りを味わえる。瑞々しいマッシュルームがチーズの濃い味と相まって美味しい。
塩加減、焼き加減にこだわった「大海老の原始焼き 自家製アイオリマヨネーズ添え」(580円)は、殻が取りやすく食べやすくなっている。こういうちょっとしたお店の心遣いは客としては嬉しいものだ。大きな身を豪快にパクッと頬張ると、美味い!全然大味じゃなく炭焼で旨味が閉じ込められていて、自家製アイオリマヨネーズのまろやかさともマッチして絶品。
自然の中でストレスフリーに育った宮崎「黒岩牧場」の黒岩土鶏を使った「黒岩土鶏もも肉のタタキ」(850円)は、本来の旨味を最大限に味わえるようにタタキで提供している。弾力があり食べ応えがあり、噛むごとに旨味が口の中に広がる。九州の甘露醤油と薬味を合わせるのも良いが、塩をちょっとつけて食べることでより旨味が引き出されるのでおすすめ。
「越後もち豚ロース 燻製西京味噌焼き 農家野菜の炭火焼き添え」(1,500円)は、焼き上げてから燻製して仕上げているそうで、柔らかくて香り高い。有機農法で栽培した「Ome Farm」の朝採れ野菜と共にいただけばバランスもよく、お酒が進む。
焼酎とのペアリングにも力を入れているそうで、カウンター前にも並んだ本格焼酎のラインナップはかなり豊富。
その中から、今回は鹿児島の芋焼酎「だいやめ」をソーダ割にして飲んでみた。水割りとソーダ割りはワイングラスで提供される。芋の風味もありながら爽やかな香りで新しい美味しさだった。
〆の食事は「アジア風 鶏土鍋ご飯」(1,500円)。黒岩土鶏でとった出汁で焚き上げたごはんを、パクチー、フライドオニオン、ナッツ、ライムの 4 種類の薬味と特製の黒蜜たれでいただく。甘味があるが意外とあっさりしていて食べやすい。フライドオニオン、ナッツの食感が良く、パクチーを加えてもアクセントになってよし。
生産者の想いが込められた厳選素材がそれぞれ最適な焼き方、丁寧な調理法で提供されることで、個性豊かで他の店にはない食事の楽しみ方ができた。モダンな内装、照明、落ち着けるカウンター、さらに行き届いた接客もあり、店名の由来通り居心地の良さが抜群。1人でも気軽に利用できそうなので、是非足を運んでみてほしい。
●information
炭焼居酒場 IGOR COSY 渋谷本店
東京都渋谷区円山町1-3 猪鼻ビル1階
営業時間:18:00~23:30(L.O.23:00)
休:無