映画『DANCING MARY ダンシング・マリー』(11月5日公開)の完成披露上映会舞台挨拶が21日に都内で行われ、EXILE NAOTO、山田愛奈、石橋凌、SABU監督が登場した。
同作はSABU監督のオリジナル作で、解体予定のダンスホールに棲みついたダンサー・マリー(坂東希)の霊から恋人のジョニー(吉村界人)を探してほしいと頼まれた、しがない市役所職員の研二(NAOTO)と霊能力を持つ女子高生・雪子(山田愛奈)が、2人の恋を成就させるために時空を超えて奮闘するヒューマン・コメディ。北九州、東京、そして台湾で撮影を敢行した。
撮影から3年が経ち、これまで世界13カ国の映画祭で受賞・正式出品された本作だが、今回、ようやく日本でのお披露目となった。EXILE NAOTOは「この映画の情報が解禁されてから公開に至るまで、かなりお時間が空いてしまいましたけど、やっとここにたどり着くことができました」と感慨深げで、「その間で、ありがたいことに海外の映画祭で受賞させていただいたり、出品させてもらって、少しずつではございますが、みなさんの期待を煽るような情報はあったんですけれども、やっと今日、みなさんにご覧いただくことができます。長いことお待たせいたしました」と挨拶した。
山田は「3年という長い月日が経ったので、私も今こうしてこの場に立って、会場に来てくださったみなさん一人ひとりの顔を見て、やっと日本でも上映されるんだなという実感が徐々に湧いてきました」と声を弾ませると、EXILE NAOTOは「撮影時19歳だった山田愛奈さん、23歳になりました。久々に会ったら大人になっていました」と月日の流れを実感。研二と雪子が行方を追うジョニーの行方を知る人物・アニキ役を演じる石橋が「当時60……」とコメントして会場の笑いを誘うと、EXILE NAOTOは「石橋さん、お変わりないです!」とつっこみを入れた。
登壇者と初めて会った際の第一印象を尋ねられたSABU監督は「NAOTOは『ポストマン・ブルース』が大好きですって言ってくれて、すごくいい奴って思いました。山田さんは霊能力を持っていそうって思いました。石橋さんは高校時代にARBの大ファンだったので、友だちに自慢できるなって思いました」と笑顔で語る。
また、撮影時の思い出を聞かれると、EXILE NAOTOは「初主演映画ということで、緊張感と責任感といろんな思いが混じって撮影に入らせていただきました。北九州で1カ月間くらいずっと滞在しながら、監督に身を委ねて撮影をしていたんですけど、(撮影)2日目くらいですかね。けっこう長く喋るシーンがあって、それが終わった瞬間に(SABU監督から)『僕の思っていた役のイメージとぴったりだ』と言っていただいたことを糧に、1カ月頑張りました」と回顧する。「こうして役者活動をさせてもらっている中で、いつか主演などができればと思っていたんですけれども、それがまさか僕がずっと若い頃から見ていたSABU監督の作品で初めての主演を迎えるなんて、本当に夢のようで、若い頃の自分に自慢したいようなありがたいチャンスだったので、毎日、緊張感もあったんですけど、夢が叶っている瞬間を毎日実感できた撮影期間でしたね。嬉しかったですね」と笑顔で振り返った。
さらに、2019年10月に行われたスペインのシッチェス・カタロニア国際映画祭に出席したEXILE NAOTOは、現地の雰囲気や反響などを聞かれると「僕は初めて国際映画祭というものに行かせていただいたんですけれども、街がお祭りのようで。夜の10時・11時くらいに到着したんですけど、監督とロビーでお会いして『これから映画を見に行こうぜ』って言われて行ったら、人が多くてすごく活気がありましたね。それでSABU監督と一緒にいるとサインを求められたりして、改めてSABU監督のファンが海外にも多いんだなと実感して、映画が海を越えていろんな人たちに届いているというのを目の当たりにした初めての経験でした」と興奮気味に語る。SABU監督は「シッチェスは、作品は何本か行っているんですけど、参加したのは初めてで、すごく温かく迎えていただいて、拍手だったりが起こって嬉しかったですね。NAOTOよりもちょっと前に(現地に)入っていたんですけど、(近くの)海がヌーディストビーチだというので行ってみたら男の人ばかりでなんだこりゃと思いました」と裏話を披露して笑わせた。