Brave Softwareは10月20日 (米国時間)、Webブラウザー「Brave Browser」の検索機能のデフォルト設定を同社独自の検索エンジンによる検索サービス「Brave Search」に変更した。
Brave Searchがデフォルトになるのは、デフォルトがGoogleだった米国、カナダ、英国、Qwantだったフランス、DuckDuckGoだったドイツの5カ国から。20日にリリースされたBrave Browserのデスクトップ版(バージョン1.31)、iOS版(バージョン1.32)で自動的にBrave Searchがデフォルトに設定される。また、Android版もGoogle Playの審査段階にあるバージョン1.31から変更される。
BraveはユーザーのWeb利用からユーザープロファイルを作成せず、プライバシーを保護したブラウジングを可能にしている。同社は今年3月に検索エンジン「Tailcat」を買収し、Tailcatをベースにプライバシー指向の独自検索エンジンの開発を開始。GoogleやMicrosoftといったIT大手のサービスに頼らない高品質の検索サービスの提供を目指している。今年6月にベータサービスの提供を開始し、現在の月間検索数は約8,000万件。
完全な独立性を目指してBraveは、Brave SearchでWeb Discovery Project (WDP)の提供を開始した。Brave Search独自のインデックスの構築、検索品質の改善に、ユーザーの検索やブラウジングのデータを活用する仕組みだが、ユーザーやデバイスに識別子を割り当てたり、ユーザーをグループ化することなく、全てのデータがユーザーに一切リンクしない徹底したプライバシー保護をBraveは強調している。WDPはオプトイン形式で、参加後もいつでもオプトアウトできる。
分析では、長すぎる検索クエリや疑わしい検索クエリ、Capability URLのような限定的なURL、インデックス拒否が定義されているページ、公開されていないページなどを除外。多くのWebユーザーが独立して訪れているURLに基づいて、検索クエリに関連性のある結果を導き出せるようにデータを活用している。
20日時点でBrave Searchは無料で使用できるが、近い将来に広告を表示する無料版と、広告フリーの有料プレミア版の提供を開始する。