博報堂は10月18日、「生活者の脱炭素意識&アクション調査」の結果を発表した。同調査は9月18日~19日、博報堂「ミライの事業室」と「博報堂SDGsプロジェクト」が、全国15~79歳の男女1,400名を対象に、インターネットで実施した。

  • 「脱酸素」「カーボンニュートラル」などの言葉をどの程度知っていたか

「脱酸素」「カーボンニュートラル」などの言葉を挙げ、その中で「言葉を知っているもの」「内容も知っているもの」を尋ねたところ、「脱炭素」という言葉を知っている人(名称認知)は85.4%、内容も知っている人(内容認知)は57.3%、「カーボンニュートラル」は名称認知77.7%、内容認知38.0%だった。

脱炭素について知っていることについて聞くと、最も認知度が高いのは「CO2などの温室効果ガス排出量を抑え、気温上昇を2℃以内に留めないと地球環境に深刻な影響が出ること」(50.8%)だった。続いて「先進国を中心に、国ごとに具体的な削減目標を決めて取り組もうとしていること」(42.3%)となっている。

脱炭素に対する関心度について尋ねると、「関心がある」と回答した人は、全体で66.1%だった。特に、Z世代やシニアが高くなっている。「非常に関心がある」と回答した人も、全体は25.3%に対し、Z世代は34.5%、女性60代は34.0%、男女70代は約4割と、高い関心が持たれて‏いることがわかった。

  • 脱炭素に対する関心度

脱炭素は誰が取り組むべき課題だと思うか聞くと、「大企業」(82.9%)という回答が最も多く、「政府・官公庁」(78.9%)、「生活者」(67.3%)、「中小企業」(61.8%)と続いた。

  • 脱炭素は誰が取り組むべき課題だと思うか

日々の暮らしの中での脱炭素行動は、みんながすべきことだと思うか尋ねると、84.4%が「そう思う」と答えている。

日々の暮らしの中で、どの程度脱炭素社会に向けた行動をしているか尋ねたところ、「非常に意識して行動している」は3.3%にとどまった。「ある程度意識している」を含めても32.1%で、関心の高さに比べ、実際に取り組めている人はまだ多くないことがわかった。

  • 日々の暮らしの中で、どの程度脱炭素社会に向けた行動をしているか

脱炭素に向けた行動に取り組めていない理由について聞くと、最も多い回答は「自分が何をすれば貢献できるのか、よくわからない」(58.1%)で、「手軽に取り組めそうなものがわからない」(56.1%)、「『脱炭素社会』に関連する情報が少ない」(53.5%)と続いた。

  • 脱炭素に向けた行動に取り組めていない理由

暮らしの中で脱炭素を意識することに対するイメージを尋ねると、「+アルファの出費が必要になる」(75.4%)、「面倒くさくなりそう」(67.9%)、「取り組むことで、少し不便になりそう」(66.8%)などが上位に並んだ。何かを我慢したり、手間をかけたりすることが必要そうであると感じている一方、「誰でもできること」(70.2%)と、自分にも出来るというイメージもあることがわかった。