パナソニックは、液体洗剤・柔軟剤に加えて、おしゃれ着洗剤用のタンクも搭載した「トリプル自動投入」機能を備えた洗濯容量12kgのドラム式洗濯乾燥機「ななめ洗濯乾燥機 NA-LX129AL/R」を11月1日に発売します。価格はオープン、推定市場価格は395,000円です。メディア向けの製品セミナーから実機を紹介します。機能はもちろん、デザインもステキな洗濯機です。

容量12kgでも比較的コンパクトなボディ、課題だった振動を解決する3つの工夫

  • パナソニックの「ななめ洗濯乾燥機 NA-LX129AL/R」。容量は洗濯・脱水が12kg、乾燥が6kg

NA-LX129AL/Rは洗濯容量12kgながら、本体サイズは幅604×奥行き722×高さ1,011mmと、洗濯容量11kgだった従来モデルと同等サイズ。640×640mmの一般的な防水パンに設置できます。

本体サイズを変えずにドラムの容量を大きくしたため、ドラムと外装の空間が少なくなりました。すると、従来モデルよりも振動の影響を受けるという課題が出てきたのです。その課題をクリアするための工夫が次の3つです。

1つめは「W流体バランサー」。洗濯槽がややななめに配置されていることから、洗濯中はドラム内の前後で衣類の片寄りが生じます。ドラムにかかる力もばらつくので、ドラム回転時の振動振幅を減らすために、従来モデルでは前側だけに設置していたバランサーを後ろ側にも設置して振動を抑えました。ちなみに、これまで後ろ側にバランサーを設置していなかったのは、外装とドラムの間にある程度の空間があり、今回の新製品ほど振動の影響を受けなかったからとのこと。

  • ドラムの前後に流体バランサーを配置

2つめは「制振動ダンパー」。2種類のダンパーを4つ配置して、ドラムの揺れを床に伝えにくくしました。

  • 左が従来製品、右が新製品。ダンパーの数が増えました

3つめは、精度をアップした「3D見張りセンサー」です。衣類の片寄りを減らして振動や運転音を抑えます。

こうした工夫によって、低騒音・低振動でコンパクトビッグなボディを実現したわけです。

待ってました! トリプル自動投入

NA-LX129AL/Rの注目機能は、やっぱり「トリプル自動投入」でしょう。パナソニックの洗濯機は以前から液体洗剤・柔軟剤の自動投入機能を搭載してきましたが、ユーザーからは普段使う液体洗剤だけでなく、「おしゃれ着洗剤」も自動投入したいという要望が多かったそうです。

  • 階段式にタンクを3つ並べています。ニュアンスカラーがいい感じ

本体サイズは据え置きのまま、ドラムを大きくして自動投入用のタンクも増やすとは、大きな進化ですね。パナソニックによると、自動投入機能のポンプユニットを三方弁から独立弁に変更したことで体積を半分にできたほか、ドラムの配置調整やタンクを階段状にしてスペースを有効活用するなどして実現したとのこと。トリプル自動投入により、ますます使い勝手がよくなりました。

3つのタンク容量は、液体洗剤が約1,010ml、柔軟剤が約890ml、おしゃれ着洗剤が約730ml。多くの詰め替え用パウチの中身をまとめて入れられます。

  • タンク上部にハンドルが付いていて、出し入れしやすいのもポイント

  • タンクは自立式。お手入れや詰め替え作業に便利です

タンクは自立式。上部にハンドルを備えているので取り出しやすくなっています。ニュアンスカラーを採用したデザインで、番号が付いているため入れ間違えることがありません。こういう細かい配慮はうれしいところです。

洗浄力と乾燥仕上がりも進化

洗濯機の基本機能である洗浄力と乾燥仕上がりはどうでしょうか。NA-LX129AL/Rの「スゴ落ち泡洗浄」は、高濃度の洗剤液と循環ポンプによって「泡生成ボックス」に泡を生成すると同時に、「高浸透バブルシャワー」で勢いよく広範囲にシャワーを噴射し、泡を繊維の奥まで浸透させます。こうすることで、繊維の奥の汚れもしっかり落ちやすくなります。

  • 泡と水と機械の力で汚れを落とします

また、ドラム後方に設置している「バックフィルター」を新形状にしました。衣類をしっかり持ち上げて、前後方向の水流でもみ洗いします。

  • 左が従来モデル、右が新製品のNA-LX129AL/R。NA-LX129AL/Rでは凹みが深くなっています

新形状のバックフィルターは、乾燥で仕上げるときにも活躍します。従来と比べて凹みが深めになったことで、ファンからの風をドラムの側面に向かって送れるようになりました。

  • 風の向きで乾燥の仕上がりが変わります

  • 右が新製品で乾かしたタオル。ふわふわです

  • ヒートポンプ乾燥は低温で乾かすため衣類が縮みにくいのがメリット

脱水したあとの衣類はドラムの外周側に寄りがちなのですが、従来の乾燥ではドラムの中央に向かって風を送っていました。これがNA-LX129AL/Rでは、ドラムの外周側に風を送れるようになったため、脱水してドラブ外周側によって衣類に直接風があたります。シワを抑えてふんわりと仕上げられるという利点が生まれ、パナソニックは「はやふわ乾燥 ヒートポンプ」と名付けています。

  • 窓パッキンにたまる糸くずなどを洗い流す機能も新たに搭載

  • カラータッチパネル採用で直感的に扱いやすい操作性

  • マイナビニュース・デジタルの林編集長(165cm)と大きさ比較

おしゃれなドラム式洗濯乾燥機として人気の「Cuble」には、新色「スモーキーブラック」が

今回のセミナーでは、12月1日発売のななめドラム洗濯乾燥機「Cuble」の新製品「NA-VG2600L/R」も紹介されました。価格はオープン、推定市場価格は350,000円前後です。

  • 新色のスモーキーブラック

  • 洗濯容量は10kg

2015年に登場した「Cuble」は、水平・垂直を生かしたキュービックフォルムが特徴のドラム式洗濯乾燥機。シンプルで美しいデザインはSNSでも人気です。

新製品では「ナノイーX」清潔機能を進化させて、35分・60分・180分という3つのコースを用意したほか、「スマホで洗濯アプリ」の使い勝手を向上。簡単にコースが選べる「コース検索」、繰り返し使うコースが選びやすい「コース履歴」、お手入れ通知といった機能が使えるようになりました。

しかしなんといっても、一番の見どころは新色「スモーキーブラック」でしょう。ユニセックスなカラーとして家電の新定番色になりつつあることや、SNSに投稿された「Cuble」の写真をパナソニックで調査したところ、ブラックを基調とするサニタリー空間としているユーザーが約20%もいたことなどから、スモーキーブラックの採用が決まったそうです。

  • スモーキーブラックは窓がスモークウィンドウになっているので、より一体感が増しますね

セミナー会場では家具と組み合わせて「Cuble」が展示していましたが、一見してかっこいい! 空間がぐっと上質になるんですよね。こんなステキなサニタリー空間の家に住みたいです……。

NA-VG2600L/Rの乾燥はヒートポンプ式ではなく、低温風パワフル乾燥(ヒーター排気式)。容量は洗濯・脱水が10.0kg、乾燥が5.0kg。本体サイズは幅600×奥行き665×高さ998mmです。

  • フロストステンレスも用意