ウェイブダッシュが運営するみんなでつくる地域応援サイト「生活ガイド.com」は、「全国戻りたい街ランキング2021」のトップ20を10月19日に発表した。調査は、10月1日~10月4日の間に生活ガイド.comに1度でもログインした同会員を対象として、生まれ育った街と住んでいる街の市区町村が違う会員の中で、住みたい街に生まれ育った街を選んでいる人の割合をランキング化した。
第1位は「兵庫県明石市」。人口約30万人の中核市で、兵庫県で5番目に大きな規模の都市・神戸市は人口が減少しているのに対し、明石市は7年連続で人口が増加している。また、新幹線の駅があり、JR神戸線で大阪や神戸へ特急でアクセス可能なため交通の便も良い。住民が住んでいる街について評価した住民意識チャートでは、おおむね高評価でバランスが良い街なのがわかる。
住民会員の声をみてみると、都会と田舎のバランスがいいという意見が多いのが特徴だ。海に面した自然豊かな環境でありながら、海産物を扱う店が軒を連ねる「魚の棚」商店街など明石駅周辺中心に栄えており、神戸や大阪にも行きやすい。田舎すぎず、都会すぎないバランスの良さが、また戻ってきたいと思わせる魅力につながっているのではと推測している。
2位は「福岡県福岡市」。住みたい街ランキングでも常に上位の「福岡市」。明石市と同じく、住民意識チャートはバランスがよくどれも比較的高評価だ。街のいいところとして、コンパクトにまとまっているので移動がしやすい、飛行機・新幹線・船・バスなどの交通網が発達していて便利、海や山といった自然も近いことが挙げられているが、特に特徴的なのが「美味しいものが安く食べられる」という意見が多いこと。
福岡には明太子、ラーメン、鍋など美味しいものがたくさんあり、それを安く食べられるというところに幸せを見い出す人が多いのではないかという。違う街に住んだ経験があるからこそ、福岡市の安くて美味しい食べ物を懐かしく感じるのかもしれない。
3位は「香川県三豊市」。SNSで話題となった「日本のウユニ塩湖」こと「父母ヶ浜」があることで、最近注目されてきた三豊市。じゃらんの「行ってみたい夕日絶景ランキング2018」で1位にもなった有名スポットだ。
他にも、ニューヨークタイムズで「2019年行くべき52カ所の旅行先」の7位に選んだ「瀬戸内の島々」を代表する顔として、三豊市の「紫雲出山の夕暮れ」の桜の写真が選ばれた。住民意識チャートを見ると交通の便利さと店の充実度は低いですが、街並みや雰囲気の数値が高くなっている。また地域の愛着度や安全が高い点も含めて、戻ってきたい街の理由になっているのではないかという。
都会と田舎のバランスがいい街、安く美味しいものが食べられる街、絶景がみられるなど3位までの街はそれぞれ違った魅力があった。他の上位都市も、今別の街に住んでいるからこそわかる「戻りたい」と思わせるような魅力ある街なのではないだろうか。