SNSやブログ、メディア「いまトピ」での連載を通して、新生児期に脳梗塞を発症した娘・すいかさんとの育児エピソードを発信をしている、四月さよならさん(@suika_apr)。すいかさんが新生児の頃に2ヶ月の付添入院をした際の、過酷な様子がツイッターに投稿され、注目を集めていました。
生後3週間目のある朝、ビクン、ビクンと全身が揺れるような動きをしていたというすいかさん。小児科へ相談したところ救急病院を紹介され、のちに脳梗塞であることが判明しました。ICUで2週間、そして小児病棟へ移動と、生後0ヶ月から3ヶ月半まで入院生活を送ることに。
その入院生活中、2ヶ月の“付添い”となり、さよならさんは子供用ベッドでの寝泊まりをしていたそう。「めちゃくちゃつらいけど知らない人は本当に知らない世界なのでぜひ知って欲しいと思います」と語るその生活とは……。
特に辛かったのは…
付添い入院で特に辛かったのは「3食全て病院の売店」「シャワーは30分交代制」「子供用ベッドで添い寝で寝る」の3点だったそう。
四月さよならさん:一番辛かったことは子供の予後や、「また痙攣が起きるんじゃないか」という恐怖でしたが、自分に関わることで言えば、特に食事が一番辛かったです。
種類豊富な大手チェーンのコンビニなどであればまた違ったかもしれませんが、最低限の品揃えの売店だったので、毎日おにぎりとパンとスープ春雨のローテーションでした…。野菜がほぼ取れないので気休めに紙パックのグリーンスムージーを飲んだりしていました。
――短い期間ならともかく、ずっとは辛いですね……
四月さよならさん:他にも、我が家の場合は夫が転勤してしまったので、お互いの実家も遠方ということがあり付き添いの交代ができず、病院の外に出ることができなかったことが辛かったです。一度だけ姉に協力してもらい外出したのですが、すごくリフレッシュできました。
――大変な苦難を乗り越えられたご家族ですが、現在のすいかさんはとっても元気に成長されました
四月さよならさん:現在は4歳8ヶ月です。退院後は脳梗塞の再発もなく安定して元気に毎日を過ごしていまして、自分で歩いて走っておしゃべりもたくさんしています。
かなり明るい性格で、自宅でダンスのショーをしたりユーチューバーになりきって工作の実況をしたりしています。ウケを狙って変な歌を歌ったり一発ギャグみたいなことをして親の顔をチラチラ見てウケたかどうか確認してます。
――とっても可愛らしいエピソードです
四月さよならさん:脳の損傷の大きさからは考えられないほどいろいろなことができていますが、やはり何も問題がないわけではなく、一年ほどの発達の遅れや右手が動かしづらい軽度の麻痺、発作は出ていませんがてんかんの恐れ、弱視などがあり、療育で日常生活のスキルを習得したり、病院通いはいまだに続いています。
――投稿にたくさんの反響が寄せられています
四月さよならさん:こんなにたくさんの反響を頂けると思っていなかったのでとても驚きました。そして共感の声にすごく救われました。
私もそうなのですが、付き添い入院ってそのときは子供が心配すぎてどんなに過酷な状況でも耐えてしまうし、退院してしまうと日々の生活に追われて忘れてしまうので、今回漫画を読んで、記憶が蘇ってきた、私もあのとき辛かった、という方が多くいたのが印象的でした。それが広まって、今まさに辛い方たちを救う何かに繋がればいいなと思います。
また、付き添い入院の経験がない方から「知らなかった。こんなにひどい状況なの?!」というコメントをたくさん頂いたことも嬉しかったです。
ただでさえお子さんの容体が心配な入院中。付添いの過酷な状況が少しでも広がり、現場の改善につながればと願うばかりです。みなさんはどう思いましたか?
娘は生後0ヶ月から3ヶ月半まで入院していて、そのうち2ヶ月間は付き添い入院でした。
— 四月さよなら (@suika_apr) October 4, 2021
めちゃくちゃつらいけど知らない人は本当に知らない世界なのでぜひ知って欲しいと思います。#病院の付き添いを考える pic.twitter.com/gG8n0Xp84x