メロンは日本のさまざまな地域で生産されている果物です。お中元など贈答品として用いられることも多い人気のフルーツで、実は栄養素も豊富に含まれているため健康や美容に効果的な果物といわれています。

この記事では、メロンの産地や種類、含まれている栄養素、期待できる効果・効能などを紹介します。合わせて食べる時の注意点やおすすめの食べ方もピックアップしました。

食生活を見直したいと考えている人に役立つ内容ですので、ぜひご一読ください。

  • メロンとは

    メロンに期待できる効果や効能などを紹介する記事です

メロンとは

メロンは日本で一般的に流通している果物です。原産地は東アフリカやインドなど諸説あり、紀元前の中国の文献にも登場しています。

日本でも弥生時代の遺跡から種が出土するなど、古くからなじみのある果物です。

メロンの品種

メロンの品種は、大きく分けると日本で古くから栽培されてきたマクワウリなどの東洋系メロンと、ヨーロッパで改良されてきたアールスメロンなどの西洋系メロンに区分可能です。また、両方を交配してできた品種も増えています。

また、果肉が緑色のメロンが一般的ですが、果肉が黄色や白いメロンもあり、見た目もさまざまです。

代表的な品種を紹介します。

  • アールスメロン
  • アムスメロン
  • プリンスメロン
  • 夕張メロン
  • クラウンメロン
  • モリヤマメロン

など

全国各地でその地域に合うさまざまな品種のメロンが栽培されています。

メロンの旬は?

メロンにはさまざまな品種があり、品種や栽培する地域によって旬の時期は異なります。だいたい4~9月頃までの6カ月間楽しめますので、1年の半分程度楽しめる果物です。

おいしいメロンの選び方

メロンは皮が固いので、十分熟れているかどうかがわかりにくい果物です。下記の点に注意して選ぶといいでしょう。

  • 皮にネット状の模様があるタイプは、全面にネットがはっきり出ているものが甘みが強い
  • きれいな球状で、重めのものが肉厚でみずみずしい
  • 皮に傷や傷みが付いていないものがおすすめ

上記の点に注意して、おいしいメロンを選びましょう。

  • メロンとは

    メロンにはさまざまな品種があり4~9月頃まで食べられます

メロンに含まれる主な栄養素

メロンはウリ科の植物で、さまざまな栄養素が含まれています。

カリウム
(mg)
βカロテン
(μg)
ビタミンC
(mg)
水溶性
食物繊維
(g)
不溶性
食物繊維
(g)
エネルギー
(kcal)
緑肉メロン 350 140 25 0.2 0.3 45
赤肉メロン 350 3,600 25 0.2 0.3 45

(可食部100gあたり)

このように、メロンは低カロリーなのにも関わらず、カリウムやβカロテンなどが豊富に含まれていることがわかります。

摘果メロンの栄養

摘果メロンとは、メロンを大きく育てるために、作っている途中で間引かれる実のことです。熟す前に収穫される実ですので果肉も白く固い状態で、メロンほどの栄養価は期待できません。

ウリと同じように漬物などで食べられることが多いです。成分は収穫時期によって異なりはっきりとはわかりませんが、カリウムが豊富と考えられています。

  • メロンに含まれる主な栄養素

    メロンにはカリウムやβカロテンなどさまざまな栄養素が含まれています

メロンに期待できる効能効果

メロンは栄養豊富な果物ですので、さまざまな効果や効能が期待できます。どのような効果がが期待できるのか、具体的に見ていきましょう。

メロンに期待できる健康効果

メロンは健康に役立つさまざまな効果が機会できます。

期待できる効果
生活習慣病対策 ・カリウムの摂取で塩分を排出しやすくし血圧を下げる
・βカロテンなどビタミンAの摂取で活性酸素の増加を抑える
熱中症の予防 カリウム不足を補う
不整脈や便秘対策 カリウムが筋肉の働きをスムーズにする

メロンには上記以外の栄養素もバランスよく含まれており、健康維持に役立ちます。

メロンに期待できる美容効果

メロンには体にいい成分が豊富に含まれていますので、美容効果も期待できます。

期待できる効果
美肌 ・βカロテンが含まれているので皮膚の新陳代謝を高めてくれる
・抗酸化作用が高いビタミンAの働きで、シミやシワを防いでくれる
代謝促進 ビタミンB群の働きで代謝を活発にしてくれる

このようにメロンを食べることは、美容にも効果的です。

妊婦はメロンで栄養を摂れる?

メロンには胎児の成長に必要となる葉酸が含まれています。また、妊娠中はむくみやすくなりますが、カリウムが豊富に含まれているのでむくみ予防にもおすすめです。食物繊維やβカロテンなどそのほかの栄養素も豊富に含まれているため、妊娠中の栄養補給に適しています。

ただし外皮にリステリア菌が付着している可能性があります。妊婦が気を付けるべき食中毒菌ですので、よく洗ってから食べましょう。

  • メロンに期待できる効能効果

    メロンは美容健康に役立つさまざまな効果が期待できます

メロンで栄養摂取する際の注意点

メロンで栄養摂取する際、いくつか気を付けておくべきポイントがありますので、見ていきましょう。

食べ過ぎに注意する

メロンは主に下記のような成分で構成されています。

エネルギー
(kcal)
水分
(g)
たんぱく質
(g)
脂質
(g)
炭水化物
(うち糖質)
(g)
灰分
(g)
緑肉メロン
赤肉メロン
45 87.9 1.0 0.1 10.4
(9.9)
0.6

(可食部100gあたり)

100g程度であればそう気にする必要はありませんが、糖質が多めです。食べ過ぎると高カロリーになってしまうことがありますので気を付けましょう。

アレルギーに注意する

メロンは栄養豊富ですが、人によってはアレルギー反応を起こしてしまうことがありますので気を付けましょう。

イネ科のブタクサが原因で花粉症の症状が出る方は、ウリ科のメロンやスイカでもアレルギー反応を起こすことがあります。メロンを食べてすぐに口の中やのどの奥にかゆみを感じる場合は、アレルギー反応である可能性が高いです。

症状が重いと呼吸困難やアナフィラキシーショックを起こしてしまうこともありますので、気を付けてください。

リステリア菌に注意

メロンの皮にはリステリア菌が付着している可能性がありますので注意が必要です。リステリア菌とは食中毒菌のひとつで、加熱により死滅する菌です。

日本での感染例はなく、感染しても重症化することはまれですが、妊婦が感染すると胎児に影響が出ることがあります。妊娠中にメロンを食べる時には、意識してよく洗ってから食べましょう。

  • メロンで栄養摂取する際の注意点

    メロンを食べる際には食べ過ぎやアレルギーなどに気を付けましょう

メロンの食べ方

メロンは生のままカットして食べるのもいいですが、料理などに用いるのもおすすめです。メロンをどのように食べればいいのかを見ていきましょう。

おすすめの食べ方

メロンは生のままで食べる以外に、下記のようなアレンジ方法があります。

  • パフェやケーキ・ゼリーなどスイーツの材料にする
  • 生ハムメロン
  • スムージーにする
  • ブランデーやウイスキーを数滴ふりかけて食べる
  • かき氷やフルーツポンチと組み合わせる

など

スイーツだけでなくお酒と一緒に食べるメニューとしてもおすすめです。

メロンの保存方法

まだ熟しきっていない果実を収穫し、熟すまで待つことを追熟といいます。追熟中のメロンを保存する場合、箱から出して常温保存しましょう。冷蔵庫で保存すると追熟が止まってしまいます。

完熟したメロンなら冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。2〜3日以内に食べきるのがおすすめです。もし食べきれなければカットして冷凍すれば3週間程度なら保存できます。

  • メロンの食べ方

    メロンはアレンジを加えて食べるのもおすすめです

メロンは栄養たっぷり! 美容や健康に嬉しい効果が期待できる

静岡など日本各地で生産されるマスクメロンや北海道の夕張メロンなど、メロンにはさまざまな品種があり、日本各地で生産されています。

カリウムや葉酸、食物繊維など栄養素も豊富に含まれていて、美容や健康を気にする人はもちろん、妊婦の栄養補給にもおすすめです。

しかし、カロリーが高くなるので食べ過ぎないようにする点など、いくつか気を付けたいポイントもあります。

メロンは甘くておいしいだけではなく栄養豊富なフルーツです。ぜひ、日々の食事に取り入れていきましょう。

農林水産省「メロン 地這い栽培
北陸農政局「今月の園芸特産作物 9月 メロン
文部科学省「成分データベース 果実類/メロン/露地メロン/緑肉種/生
文部科学省「成分データベース 果実類/メロン/露地メロン/赤肉種/生
厚生労働省「e-ヘルスネット 抗酸化ビタミン
厚生労働省「リステリアによる食中毒