鮮やかなピンク色が目を引くドラゴンフルーツは、スーパーでも見かけることのある身近なフルーツになってきました。健康効果の高さから「スーパーフード」ともいわれ、海外セレブにも愛されているフルーツのひとつです。
なんとなく体によさそうなことは知っていても、ドラゴンフルーツについて詳しく知っている方は少ないのでは。
本記事ではドラゴンフルーツの栄養効果・効能について、さらに、選び方や食べ方、保存方法まで詳しく解説しながらご紹介します。
ドラゴンフルーツが気になっている方は、ぜひ参考にして毎日の生活に取り入れてみてください。
ドラゴンフルーツとは?
ドラゴンフルーツは、柱サボテンの一種「サンカクサボテン」になる果実です。果皮が龍のウロコのような形をしていることから「ドラゴン」と呼ばれていて、英語では「Pitaya(ピタヤ)」といい、漢字では「火龍果」と書きます。 ドラゴンフルーツの原産地は、メキシコなど中南米、東南アジアや台湾、日本では沖縄で多く栽培されています。
ドラゴンフルーツの種類
ドラゴンフルーツは種類が豊富なフルーツで、世界中に20種類以上あるそう。なかでも代表的な品種をご紹介します。
・ホワイトドラゴン
「ホワイトドラゴン」はドラゴンフルーツのなかでもメジャーな品種で、日本でもよく見かけます。果皮はビビッドピンクや赤い色をしていて、果肉は白っぽい色をしています。黒い種がごまのように広がっていて、味は酸味がなくあっさりとしています。
サイズは小さいもので200gほど、大きいものは1kg前後です。
・レッドドラゴン
「レッドドラゴン」の果皮は赤色、果肉は赤紫色をしています。ホワイトドラゴンと比べ、甘みが強いです。サイズはホワイトドラゴンより丸みがあり小さめで、150~800gほどになります。
・ピンクドラゴン
果皮は赤色、果肉が薄いピンク色の「ピンクドラゴン」は、赤肉種と白肉腫を交配して産まれた品種です。さっぱりとした甘みが楽しめます。
沖縄で栽培されている「ちゅらみやらび」はこちらの品種です。
・ゴールデンドラゴン
「ゴールデンドラゴン」の果皮は黄色、果肉は白色をしています。ドラゴンフルーツの中でも小さめのサイズの品種です。
味はさっぱりとした甘さに酸味もあります。
・イエロードラゴン
「イエロードラゴン」は黄色い果皮に白透明な果肉をしています。果皮はゴールデンドラゴンと同じ黄色ですが、イエロードラゴンにはトゲがあるのが特徴。トゲは出荷時に取り除かれています。
ドラゴンフルーツのなかでもっとも味がいいとされていて、甘みが強いです。サイズは200~500gほどで、栽培数が少なく希少品種。
ドラゴンフルーツの選び方
ドラゴンフルーツをおいしく食べるため、選び方についても知っておきましょう。ドラゴンフルーツの旬の時期は生産地や品種によってもそれぞれ違うため、1年中入手が可能なフルーツです。
おいしいドラゴンフルーツを選ぶなら
- ずっしりと重いもの
- 果皮にハリがあるもの
を選ぶのがおすすめです。新鮮なものには水分がたっぷりと含まれているため、ずっしりとした重さを感じられます。
また、時間が経過すると水分が抜けて皮がしなびてきますので、ハリがあるかどうかもしっかりチェックしておきましょう。
ドラゴンフルーツの保存方法
ドラゴンフルーツは追熟しないフルーツなので、購入したらできるだけ早く食べたいものです。少なくとも2~3日以内で食べきるようにしましょう。
保存は10度前後が理想で、冷蔵庫の野菜室で保存するのがおすすめ。乾燥しないよう、空気をしっかり抜いたビニール袋などに入れて保存します。
食べきれない場合は冷凍保存をしましょう。冷凍の場合は
- 皮をむき、ひとくち大にカット
- 重ならないよう冷凍保存袋に入れる
- 空気を抜き、保存袋のまま冷凍する
はちみつなど、好きなもので味付けをしてから冷凍すると、凍ったままシャーベットのような食感が楽しめます。
ドラゴンフルーツの食品成分
ドラゴンフルーツの食品成分を紹介します。カロリーなどが気になる方は、ぜひ参考にしてください。
重量 | エネルギー | 水分 | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 | 灰分 |
g | kcal | g | g | g | g | g |
100 | 52 | 85.7 | 1.4 | 0.3 | 11.8 | 0.8 |
ドラゴンフルーツの栄養素と期待できる効果・効能
ドラゴンフルーツは100gあたり約52kcalと、決して高カロリーなフルーツではありませんが、さまざまな栄養効果・効能が期待できるフルーツです。 スーパーフードとも呼ばれるドラゴンフルーツのすぐれた効能を理解して味わってみてください。
カリウム
ドラゴンフルーツには、100gあたり350mgと豊富な「カリウム」が含まれています。カリウムは体内の塩分を調節する働きがあり、摂り過ぎたナトリウムを排出してくれるため、高血圧の予防、むくみ軽減などの効果が期待できます。
マグネシウム
骨を丈夫にする栄養素というとカルシウムが思い浮かびますが、マグネシウムも骨や歯を強くする栄養素です。また、神経の興奮を抑える、血圧の維持といった作用もあります。
食物繊維
ドラゴンフルーツには、便のかさを増す働きのある不溶性食物繊維が豊富。腸内環境を整えてくれるので腸の働きを活発にし、便通の改善が期待できます。
鉄分
だるさを感じたり、集中力が低下したりと、体に大きな悪影響を及ぼす貧血。ドラゴンフルーツには鉄分も含まれていますので、貧血の予防にもなります。
ビタミンC
コラーゲンを作るため必要不可欠なビタミンC。体の内側からの美肌ケアのため、積極的に摂取したい栄養素です。また、抗酸化作用や免疫力アップにも期待できます。
ベタシアニン
果肉の赤いレッドドラゴンに含まれている「ベタシアニン」は、ポリフェノールの1種です。高い抗酸化作用があり、アンチエイジングに期待できます。
ドラゴンフルーツの調理方法
インパクトのある見た目のドラゴンフルーツをどう食べるのかが分からず、手が出せずにいる方も少なくないのではないでしょうか。実はとても簡単に食べられるので、よく冷やしてから食べてみてください。
切り方
切り方はとても簡単。縦半分にカットし、そのままスプーンですくって食べてもおいしいです。 さらに半分(縦4等分)にカットしてから、両端を持てば皮と果肉がきれいにはがれます。もちろんナイフやスプーンなどを使ってもはがせますので、好みの方法で試してみてください。
おいしい食べ方は?
ドラゴンフルーツはそのまま食べるのもおいしいですが、サラダやデザートのトッピングにしたり、凍らせてシャーベットとして食べたり、スムージーにしたりと、デザートや朝食、夕食の彩りなど、さまざまなシーンで活躍してくれます。 また、赤い果実のレッドドラゴンを使ってジュースにすれば、とても鮮やかな色味を楽しめ、テーブルが華やかに。
バナナやりんご、ブルーベリーといったほかのフルーツと合わせてもよく、ヨーグルトやアイスクリームとも相性が抜群。ぜひいろいろな食べ方を試してみて、お気に入りをみつけてください。
スーパーフードのドラゴンフルーツを日常的に取り入れよう
ドラゴンフルーツはゴツゴツとした見た目から、なんとなく食べづらそうなイメージがありますが、実は食べ方は簡単、さらにおいしくて栄養価が高いフルーツです。
フルーツを日常的に食べる習慣がある方は、ぜひいつものフルーツにドラゴンフルーツも加えてみてください。ふだんはあまりフルーツを食べないという方も、そのまま食べたり料理に加えたりして、ドラゴンフルーツを積極的にチャレンジしてみましょう。