就職先の選び方は、とても重要です。自分の人生を左右する選択になりますから、できるだけ慎重に、できるだけ希望に近い企業を見つけたいところ。

しかし、ブラックな職場かどうかは、意外に中に入らなければわからなかったりもしますし、中に入ってみたら、どんなにブラックでも「これが普通なのかもしれない」と視野狭窄に陥ってしまうことも少なくありません。

そこで参考にしたいのが、ツイッターユーザー「わび(@Japanese_hare)」さんのツイートです。

  • ※画像はイメージです。

10年以上働いてわかったこと。「働きやすさは上司次第」「年収は能力より環境」「残業/休日出勤は毒」「パワハラは無理」「組織への依存は危険」「転職は怖くない」「年間休日125日以上が最強」「何事もなんとかなる」「いのちだいじに」。この考えで、人生よい方向に進んでるから間違ってないと思う。 (@Japanese_hareより引用)

わびさんが「10年以上働いてわかったこと」として呟いたのは、過酷な環境で働いてきた社会人だからこそ言える至言の数々。ちなみに、「年収は能力より環境」という部分は、「年収は能力ではなく、会社で決まる」という意味で、要するに、いかに優れた能力を持っていても、会社が評価してくれなければ年収に反映されることもない、という指摘です。

このツイートは多くの共感を呼び、3万件のリツイート、13万件のいいねを獲得(10月13日時点)、数多くのリプライも寄せられました。

「仕事内容よりほんまに環境やなと実感しています」

「働きやすさは上司次第って間違いないと思います。同じ社内でも、ごますりだけで出世した自己中上司のもとに異動しちゃったら転職したいです」

「同意しかないです…。年収はまず業種に一番左右され、次に会社規模、業績(この3個が環境)ときて、最後に能力なんですよね」

「この手の話、ん? というのもあるけど、この方の話、納得するポイント多いですね」

「彼が、職場でパワハラを受け、メンタル崩壊し退職しました。真面目で、仕事はお客様との信頼も厚く頼りにされ、朗らかに過ごしていたのにいつからか、笑顔が消えてしまいました」

「特に根幹となる考え「いのちだいじに」ですね。何より大切なのは命=健康。仕事は代えが効くものの、自分の代わりは誰もいませんから」

「いつでも辞めてやる、交渉を決裂させられるというカードを持っているのは結構強いですもん」

今回、多くの賛同を得たツイ主のわびさんですが、実際にこれまでどんな職場環境で働いてきたのでしょう。ご本人に詳しいお話をうかがいしました。

――以前の仕事はメンタルを病んでしまったとのことですが、どんな職場だったのでしょう?

残業200時間/月+上司のパワハラという環境で仕事をしていました。上司の機嫌を損ねると、仕事が進まなくなると思っていたので、ただひたすらに耐える日々でした。

――心を病んでしまった中での転職活動は結構なエネルギーが必要だったかと思います。その時の心の持ち方などはどうされていましたか?

病んでしまった後は仕事を休んでいます。復帰しては病んでを1年半ほど繰り返しました。その後、人並みに仕事ができるようになってから転職しました。おっしゃるとおり、転職活動はエネルギーが必要なので、メンタルが安定しないときの転職活動はおすすめしません。
心の持ち方は、忌まわしい記憶があるところから離れて、クリアな気持ちで働きたいというところです。

――今の職場のいいところはどんなところですか?

まずは自分の状態や気持ちに正直に働けるところです。難しい仕事は気軽に相談できるし、休みたいときには周りを気にせず休めます。あとは、待遇がいいところです。年収と年間休日数が多いと心配することが少なくて済みます。

――今回のツイートが大きな反響を生んでいます。率直なご感想などはございますか?

以前、4月に同じような内容をツイートしたときも大きな反響を得ました。やはり、同じようなことを考えている人は多いという印象です。一方で、同じことを思っていても行動に移せない人も多いと思いました。
確かに初めての転職は怖いです。失敗するリスクも否定はできません。ただ、現状を変えるためには、転職が早くて確実だと思っています。
本当にしんどい環境にいるのなら、まずは自分の健康を第一に考えて行動してほしいと思っています。


転職に関しても、丁寧で心のこもったアドバイスをくださったわびさん。転職を考えている方は、ぜひ参考にしてみては?

わびさんはTikTok(@japanese_hare)からも情報発信しておられます。気になる方はチェックしてみてくださいね。