博多発祥の人気ラーメン店「一風堂」が監修した缶スープ飲料「コクと旨味の一風堂とんこつラーメンスープ」が、 10月12日からJR東日本の駅構内を中心に展開する「acure(アキュア)」の自動販売機にて順次販売される。
先日の発表時から「ついにラーメンが飲み物になった」と話題になっていたこちらの商品。さっそく味をたしかめてみるとともに、一風堂とJR東日本クロスステーションウォータービジネスカンパニー(以下、JR東日本クロスステーション)の担当者に話を聞いた。
とんこつラーメンが缶飲料に
これまでも、エキナカ自販機で「ふかひれスープ」や「麻婆スープ」などの缶飲料を展開してきたJR東日本クロスステーション。今回、その温かいスープシリーズに「とんこつラーメン」が仲間入りした。
監修はとんこつラーメンの人気店「一風堂」。同店のラーメン「白丸元味」のスープの味をもとに、缶スープとして飲みやすい味わいに仕上げたという。
とはいえ、とんこつラーメンのスープと言えば油分も塩分も高いイメージ。190gでも飲み干すのはちょっと……と思っている人も多いのではないだろうか。さっそく飲んでみた。
お味はいかに……
まずはひと口。想像よりもずっとあっさりしていてすごく飲みやすい! ラーメンの風味は感じるけれど、実際のラーメンスープよりは塩分がかなり抑えられていて、脂っこさもない。この日飲んだのは朝の10時だったが、朝からでもぐびぐび飲める飲みやすさだ。例えるなら、和風クリームスープといった感じ。
一方で、「白丸元味」のとんこつの旨味やまろやかさはしっかりと残っていて、一風堂ファンの満足度も高そう。おにぎりなどの軽食と合わせて飲むのもいいかもしれない。
一風堂の広報・中村さんによると、商品化にあたって「スープとして飲んでいただくために、油の量や塩分濃度をかなりおさえました」とのこと。同店のラーメンは一般的なとんこつラーメンよりもくさみが少なく、缶スープ化に適していたという。
飲んだ後の“締めの一杯”に
しかし、なぜラーメンを缶飲料として発売しようということになったのか。
今回の商品化についてJR東日本クロスステーション商品部・大河原さんは、「2018年に発売したふひれスープや、PB商品ではないですが、しじみの味噌汁など、自販機の温かいスープが最も売れるのは23時なんです。おそらくお酒を飲んだ後の“締めの一杯”としての需要かと思われますが、それなら“締めのラーメン”もあればいいんじゃないかということで、このラーメンスープを商品化することになりました」と話す。
一方、一風堂でも顧客から「スープだけ飲みたい」という声があるなど、以前からスープ商品のニーズを感じていたという。また、エキナカでの展開について「駅というのは、毎日老若男女多くの方が利用されます。一風堂の店舗に訪れたことがない方にも、一風堂との接点になればと思い、監修を受けさせていただきました」と中村さん。
同商品は両社のECサイトでも販売するため、駅で買って飲むほかにも、自宅で調味料や具材を加えてアレンジなども楽しんでほしいと話した。
価格は150円で容量は190g。JR東日本の駅構内の自動販売機「acure」では、今後順次販売となる。