格安航空「Peach」を運営するPeach Aviationは10月13日、カプセル型自販機「旅くじ」の第2弾を「渋谷PARCO」(東京都渋谷区)で販売開始。同日、報道関係者に向けてお披露目された。
8月から大阪に設置、SNSで人気に
旅くじは、行き先を選べない旅が楽しめる1回5,000円のカプセル型自販機。同社も入居する「心斎橋PARCO」(大阪府大阪市)内のコミュニティ型ワーキングスペース「SkiiMa(スキーマ)」に今年8月から第1弾が設置されている。
当初社内ではあまり期待されていなかった企画で、1カ月ほどで準備し、1日1個やってもらえれば、というくらいのものだったが、「いきなり火がついて驚いている」とPeach事業戦略室ブランドマネージャーの小笹俊太郎氏。
SNSを中心に若者を中心に話題になり、TikTokで「#旅くじ」関連の動画が合計540万回以上再生されるほど。多い日で1日150個、約2カ月で3,000個以上が売れ、第2弾として東京・渋谷での実施が実現した。今後は、大阪と東京以外のエリアでの設置も検討していくという。
お得さよりもおもしろさ
旅くじ第2弾が設置されたのは、渋谷PARCO 6階にある世界のサブカルチャーを体験できるフロア「CYBERSPACE SHIBUYA」のエスカレーター横特設会場。購入には、 スマホ決済サービス「PayPay」のみが利用できる。設置期間は12月末までを予定。
各カプセルの中には、東京(成田)を出発する「女満別」「釧路」「札幌(新千歳)」「大阪(関西)」「福岡」「大分」「長崎」「宮崎」「奄美」「沖縄(那覇)」「石垣」の国内11路線のうち、指定された行き先のPeachの航空券が購入できるピーチポイント6,000円分以上と旅先で遂行するミッション、オリジナル缶バッジが入っている。
ピーチポイントとは他社でいうマイルのことで、往路復路どちらにも使用できる。本人分に加え、同行者分のチケットも購入できるが、差額が必要な場合、クレジットカード払いか新たにピーチポイントを購入する必要がある。交換コードの有効期限は、旅くじ購入から約半年間(販売中の航空券であれば半年以上先の便の購入も可能)。
多少お得なカプセルが当たることもあるようだが、お得さが売りではない。「自分では思いもよらなかった行き先のカプセルが出たら当たりです。実際足を運んでもらうことでそれぞれの土地の地域活性化にもつながれば。今すぐ旅に出たい人にも、まだ様子見の人にも、ワクワクしてもらえると思います」(小笹氏)。
ミッションは就航地ごとに数種類あり、社内公募で新ネタが随時追加されている。たとえば「一番ハンサムな石垣牛を探してきて(石垣)」など、観光ガイドブックに載っていないようなクスッと笑える内容でSNSでの話題拡散も狙う。
また、ミッションをクリアしてPeachの旅の口コミサイトtabinoco(タビノコ)に「#旅くじ」をつけて投稿すると、毎月1名に3,000円相当のピーチポイントが当たる。
東京(成田)を発着するPeach便は、成田空港第1ターミナルから利用できる。 成田空港駅直結のため、荷物が多くてもチェックインカウンターまでスムーズな移動が可能とのこと。
同社広報によれば、全体の搭乗率も上向いてきており、需要は回復傾向。9月後半以降コロナ前の1.5倍の予約が入っているそうだ。
旅への復帰は楽しいガチャで始めてみてはいかがだろうか。