「〇〇しなさい」や「〇〇は〇〇である」などと書かれたタイトルの書籍を目にすると、それを読むだけで困りごとが一発で解決できそうな気になります。

例えば、パワポ芸人のトヨマネさん(@toyomane)が作った「架空のビジネス書」の表紙もそうで……あれっ? いやいや、これはちょっと違うかも……。

めちゃくちゃ当たり前なことを言っている架空のビジネス書をパワポでデザインしました。(増補改訂版)

  • (@toyomaneより引用)

  • (@toyomaneより引用)

  • (@toyomaneより引用)

  • (@toyomaneより引用)

トヨマネさんが作り出した架空のビジネス書は、『割合は90%が9割』『犯罪行為なんか今すぐやめなさい!』『お腹が空いたときはご飯を食べなさい』……など、一見説得力を感じるけれど、よく見るとどれも当たり前の極みのようなタイトル群。

ここまで当たり前だとさすがに商品化は難しそうですが、それでも手に取ってページをめくってみたくなる魔力があります。しかも、これを作るにあたって使用したツールはデザイン用ソフトのIllustratorなどではなく、なんと、PowerPoint(パワポ)だというから2度ビックリです。

このツイートは大バズリし、2.1万件のリツイート、9.1万件のいいねを獲得(10月11日時点)。リプライ欄は数多くのコメントで溢れかえりました。

「間違いなく、勢いで買ってしまいそうです~*\(^o^)/*」

「両面1ページで完結しそう」

「思わずAmazonで調べそうになりました(笑)」

「こういうのを見ると毎日がEverydayな気がします」

「すごい!!本当にビジネス書に見えます!!絶対買っちゃいます」

「トヨマネさん天才なのでは?笑 こうゆうのめっちゃ好きです」

「ありそーなデザインwww来年は西暦何年か分かるけど、和暦何年なのかは分からないwwww」

ここまで凝った笑いを提供するとは、さすが芸人さん。今回は、この鮮やかなパワポ芸の詳細について、少しご本人にお話をうかがいました。

ーー今回のネタを思いついたキッカケはなんでしょうか?

「パワポ芸人」を自称している自分は、普段からあらゆるものをパワポツイートのネタにできないか考えながら眺めています。先日たまたま書店を訪れた際に、ビジネス書は似通ったデザインやコピーが多く、一定のフォーマットを抽出できそうだな……と感じたのがきっかけです。一般的に「役に立ちそう」な本が多いので、真逆の「全く役に立たなさそう」な本があったらおもしろいな、と思って内容を考えました。

ーーそもそもなぜパワポを使い始めたのでしょう?

パワポ芸人を名乗り始める前から、もともとTwitterでは常にウケ狙いの投稿しかしていませんでした。しかし、テキストに限界を感じ画像を作りたいと思ったとき、手近にあったパワポでできることをやり始めたのがきっかけです。詳しくは以下のツイートを参照ください!

ーーパワポの魅力はどんなところだと思いますか?

頭の中身を可視化することができるところです。パワポは、我々のようなデザイナーではない一般人にとって、最も身近なビジュアライゼーションツールだと思います。頭の中身をキレイに示せて相手に伝わったときの喜びははかり知れません!

ーー今回のツイートが大反響を生んでいます。率直なご感想などはございますか?

絶対ありえないのに一瞬だけ「ありそうだな」……と思えるところが、今回大きな反響をいただけた理由かなと思っています。こんなビジネス書が実在したら絶対に買わない方がいいですが、ためになるビジネス書も世の中にはたくさんあります! 読書の秋に一冊ぜひ!


今回、実際にありそうで存在しない架空のビジネス書をデザインしたトヨマネさんですが、なんとつい先月には、自著となる『秒で伝わるパワポ術』(KADOKAWA)を出版していました。こちらは架空ではなく、本当の本当にリアル。トヨマネさんのツイートがツボにハマった人は、ぜひチェックしてみては?