ダイキン工業は10月6日、「コロナ禍における夏のエアコン使用実態に関する調査」の結果を発表した。同調査は9月22日~23日、全国の20代~50代の男女495人を対象に、インターネットで実施した。

  • エアコンのフィルターをどのくらいの頻度で掃除していましたか

エアコンのフィルターは、空気中のホコリが室内機の内部に入らないようにするための部品。エアコンを長時間使った分だけフィルターにはホコリが堆積するという。フィルター掃除のお手入れの目安は、2週間に1回であるとのこと。

今夏のエアコンのフィルターの清掃頻度を尋ねたところ、「2~3カ月に1回程度、もしくはそれ以下」(37.8%)が最も多く、「1カ月に1回程度」(18.0%)が続いた。16.2%は「していない」と答えている。「1週間に1回程度、もしくはそれ以上」「2週間に1回程度」と十分にお手入れができていると思われる人は全体の1割未満(8.9%)にとどまった。

冷房運転時に発生する結露水が熱交換器に付着したままの場合、カビや嫌なニオイの原因になってしまうという。それを防ぐためには、冷房運転終了時に熱交換器についた結露水を乾燥させることが大事とのこと。

エアコンの冷房運転停止後に、室内機内部を乾かす運転をしているか尋ねると、39.8%が「していない」、36.4%が「している」と答えた。カビや嫌なニオイを防ぐ室内機内部を乾かす運転を行っている人は、4割弱いることがわかった。

  • エアコンの冷房運転停止後に室内機内部を乾かす運転をしていますか

コロナ禍前の夏(2019年)と今夏(2021年)の、平日1日あたりの自宅でのエアコン(冷房)のおおよその使用時間について尋ねたところ、27.3%が「増加した」と答えた。1人当たりの増加平均時間は「約6時間/日」と、大きく増加している。

  • コロナ禍前の夏(2019年)と今夏(2021年)の平日1日あたりの自宅でのエアコン(冷房)のおおよその使用時間についてお答えください

同社では、例年以上に長く使われたエアコンの「夏じまい」として、快適で電気代を抑えた冬の暖房シーズンを迎えるためのエアコンの掃除やメンテナンスのポイントを解説している。

フィルターは1年間掃除しないと、電気代が約25%も高くなるという実験結果もある。フィルターは、掃除機でホコリを吸い取り、汚れがひどいときは台所用中性洗剤で洗うとよい。水洗い後は、軽く水切りをして、日陰でよく乾かす。乾燥が不十分なまま取り付けると、雑菌が繁殖し、カビや不快なニオイの原因になってしまうので注意が必要とのこと。

フィルターの奥にある、薄いアルミの板がたくさん並んでいる部分が、室内から吸い込んだ空気を冷やしたり温めたりする役割を果たす「熱交換器」と呼ばれるもの。アルミの部分に汚れが溜まると、カビの発生や嫌なニオイの原因になる場合があるという。

自身で清掃しようとして熱交換器を触ると、アルミの板の部分が折れ曲がってしまう場合があるほか、アルミの板自体が鋭くなっているため、誤って指を切ってしまうおそれもある。熱交換器をチェックし、汚れている時は、エアコンの専門業者に洗浄を依頼することをすすめている。

屋外に設置されているエアコンの室外機だが、夏じまいの際には室外機の周り、裏側まで確認することが大事だという。台風などによる飛来物が室外機の裏側に入り込んでいることがあり、それらのゴミや洗濯物が挟まっていると、室外機への風の通りが妨げられてエアコンの能力低下につながり、余計な電気代が発生することがあるとのこと。万が一室外機の背面に異物が挟まっている場合は、取り除くようにするとよいそうだ。