パッと書けるのがiPhoneの「メモ」アプリの身上。しかし、1通あたりに必要な容量/ファイルサイズが小さく、iCloudに保存しておけることから整理整頓は後回しになりがちで、通数は増える一方。数百どころか数千のメモがある、というiPhoneユーザも少なくないはずです。
そこで注目したいのが、iOS 15のメモアプリに追加された「タグ機能」。TwitterやInstagramなどSNSでお馴染みのハッシュタグを、メモの管理に利用できるようになったのです。本文の適当な位置に「#○○○○」という形式の文字列を挿入すればOK、以降はタグをたよりに同じジャンル/カテゴリのメモを一瞬で表示できます。
メモアプリには高速な検索機能があるため、どれだけサイズ/通数が増えようと目的のメモを一瞬で探し出せますが、検索する語句を含むことが絶対条件です。しかしハッシュタグでは「#買い物」や「#領収書」といった統一されたタグが挿入されていればよく、検索する語句を考える必要はありません。「パン」をキーワードに買い物リストを検索したら、パンの購入予定がない日のメモは検索結果から漏れた、といった事態も発生しません。
タグは自動的に検出され、フォルダ画面の「タグ」欄に表示されます。適当なタグをタップするとタグの検索結果画面が表示され、そのタグを持つメモが抽出されます。複数のタグを条件にすれば、「#買い物」と「#領収書」2つのタグを持つメモを表示する、といった使いかたも可能です。
ただし、タグはiOS 15以前のシステムではサポートされていないため、iOS 14/iPadOS 14のメモアプリでは、単なる文字列として扱われます。Macの場合、macOS Big Sur以前のシステムではタグ付きメモが除外されてしまう(「すべてのiCloudフォルダ」に表示されない)という現象も確認されているので、システムを最新のものにアップデートしたうえで活用することをお勧めします。