広島電鉄は7日、神戸市交通局の廃止された路面電車の車両(神戸市電車両)が広島電鉄へ移籍して50周年となることを記念し、移籍元の神戸市交通局と連携・協力の下、10月14日から12月26日まで記念企画「リバイバル神戸」を実施すると発表した。
神戸市ではかつて市営の路面電車が走り、「東洋一の市電」とも言われていた。モータリゼーションの影響を受け、1971年3月に廃止となったが、後に神戸市交通局が保有した車両のうち29両を広島電鉄が譲り受けており、現在も582号・1156号の2両が現役車両として運行されている。
記念企画「リバイバル神戸」では、神戸市電からの移籍車両582号・1156号に50周年記念ヘッドマークを掲出して運行。記念ヘッドマークは神戸市交通局が運行する地下鉄車両(地下鉄西神・山手線、地下鉄海岸線の各2編成)にも掲出され、神戸・広島両都市でおそろいのデザインとなる。
広島電鉄の582号は、期間限定で神戸市電時代のワンマンカーのデザインに復元される。神戸市電時代にワンマン化された車両には、車掌の乗務している車両と判別できるように、緑のツートンカラーにオレンジのラインが入っていたという。今回の復元で、目を引くオレンジのラインが復活し、50年前に神戸市内を走った姿で広島市内を走行する。なお、復元中であっても、10月27日から11月14日まで選挙用花電車として運行し、この場合はワンマンデザインが隠れる可能性があるとのこと。
その他、582号・1156号の車内に各車両のエピソードや、広島電鉄に移籍してから現在までの歩みを紹介するポスターを展示。普段は運行することの少ない土日祝日も、582号・1156号による運行が行われる。