ヤフーは、同社が提供するネットオークションサービス「ヤフオク!」およびフリマアプリ「PayPayフリマ」に関して、発送連絡のない取引を購入者自身でキャンセルできる仕組みを2021年6月に導入している。同社はこの結果、導入前に比べ未着トラブルの解決にかかる時間を最大で約半分に短縮したと発表した。

  • 返金申請と「購入者キャンセル」の違い

「ヤフオク!」および「PayPayフリマ」では、出品者が購入の通知に気づかず、結果として発送が行われないケースがあるという。従来の返金申請では申請後、実際に返金されるまでに最長で商品購入から14日かかっていた。

そこで2021年6月、購入から8日以上経過しても出品者からの発送がない(発送連絡がない)場合には、購入者自身で取引をキャンセル(決済をキャンセル)できる仕組みである「購入者キャンセル」を導入した。この「購入者キャンセル」は購入者の操作のみで完了し、Yahoo! JAPANでの審査不要で即時に返金される。

ヤフーによると「購入者キャンセル」導入の結果、返金までの時間も商品購入から最短で8日となり、Yahoo! JAPANでの審査を行う返金申請に比べて最大で約半分に短縮したという。

また、出品者・購入者双方に向けたリマインド機能も強化した。出品したことを忘れてしまうなどの理由で一定期間発送が確認できない出品者に対しては発送を促し、購入者に対しては「購入者キャンセル」が可能な旨を通知している。

今後は、商品が未発送の場合には、購入者からの申請がなくても、一定期間経過後に自動で支払いをキャンセルする機能を検討中だとしている。