ETSホールディングスは9月30日、「ラインマン」に関する認知度調査の結果を発表した。同調査は8月31日~9月2日、全国844人の20代~50代の男女を対象に、インターネットで実施した。
「ラインマン」とは、送電線の建設・保守を担う職業のこと。「ラインマン」という職業を知っているか尋ねたところ、「知っている」と答えた人は15.2%だった。認知度合いを年代別で見ると、「知っている」と答えた20代は24.1%であるのに対し、40代以上は7.7%となり、年代により差があることがわかった。
「知っている」と回答した人に、ラインマンを知ったきっかけ・理由を聞くと、48.4%が「家族や親族、友人知人にラインマンがいるから」と回答した。次いで41.4%が「ラインマンが作業をしている所を見たことがあるから」、27.3%が「TVや新聞・雑誌でラインマンに関する記事を見たから」、25.8%が「SNSなどでラインマンに関する情報を見たから」となっている。
ラインマンが災害時や非常時にいち早く現場に向かい、送電線の確認・点検を行っていることを知っているか聞いたところ、93.8%が「知っている」と回答した。
ラインマンへのイメージについて尋ねると、「生活を支える必要不可欠な仕事」(58.9%)が最も多かった。「社会貢献ができるやりがいのある仕事」(20.3%)は2割に留まり、「専門的な知識が必要な仕事」(46.0%)、「高いところに登って作業をする仕事」(45.7%)、「体力が必要な仕事」(40.8%)と大変さや過酷なイメージに繋がる回答が多い。
また、「給料が良さそうな仕事」(15.9%)、「若手が活躍できそうな仕事」(11.3%)と働く魅力に繋がるイメージが低く、ラインマンへのイメージは生活を支える仕事ではあるが、社会貢献に繋がらず、大変で魅力もない仕事というイメージが強いことがわかった。
送電線工事に関わる人材が不足していることを知っているか尋ねたところ、21.3%が「知っている」と答えた。年代別で見ると、20代は約3割(32.8%)が知っていると回答した一方、40代以上は約1割(13.3%)との回答となり、若い人ほどラインマンの人材不足を理解していることが明らかとなった。
鉄塔やラインマンに対する意見を自由回答で答えてもらったところ、「停電のときに、すぐ駆けつけてくれ、不便になってはじめて、感謝の気持ちが生まれた」「台風が来た時に鉄塔の高いところで保守している姿はとても頼もしく思った」「暑い日も寒い日も天候や季節に関係なしで作業していて凄い」など、ラインマンへの感謝や良い意見が多数集まった。