声優の沢城みゆきが、テレビ朝日系ドラマ『科捜研の女』season21(14日スタート 毎週木曜20:00~)第1話で、民放の連続ドラマ初出演を果たす。

  • 左から内藤剛志、沢城みゆき、沢口靖子=テレビ朝日提供

同作は1999年の放送開始から根強い人気を誇り、現行のテレビドラマでは最も長く続いている長寿シリーズ。京都府警科学捜査研究所(通称・科捜研)の法医研究員・榊マリコ(沢口靖子)が科学的な見地から事件の真相解明に挑む姿を描く科学ミステリードラマとなっている。

第1話では『劇場版』に引き続き、マリコの別れた夫・倉橋拓也(渡辺いっけい)が登場。倉橋は、自身が室長を務める警察庁“刑事指導連絡室”の専門指導官にマリコを推薦し、同僚の転落死の真相を突き止めてほしいと依頼する。沢城が演じるのは、転落死した警察庁キャリアの元妻・水城和穂。数学者で大学の准教授を務める和穂は、事情を聞きにやって来たマリコや土門薫刑事(内藤剛志)に対して、友好的とはいえない態度を取る。学生を育てるのが天職だといい、元夫と別れた理由を語る彼女の言葉は異動話に悩むマリコの心を揺さぶるが、和穂にはある“疑惑”が。

アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』鬼太郎役や『ルパン三世』峰不二子役など人気キャラクターの声を多数務める一方、『報道ステーション』や『サタデーステーション』でナレーションを担当するなど幅広く活躍する沢城。2019年にはNHK連続テレビ小説『なつぞら』に出演し、今年4月クールの連続ドラマ『ドラゴン桜』では“声の出演”をしていたが、民放の連続ドラマに女優として出演するのは今回が初めて。

沢城は今回のオファーについて「大学の准教授という役どころでしたので、いろんな意味で格好がつくのか未知数でした」と率直な感想を述べながらも、「私にできると思うからお声がけ下さったと都合よく自分の背中を蹴飛ばし、こんな機会はなかなか訪れるものでもなく、挑戦させていただくことにしました」と出演を決意した経緯を明かした。

そして第1話の見どころについて「夫婦ってなんだろう、男女って何だろう、相棒ってなんだろう……と、自身の人生をふと照らし合わせながら味わえる、“大人な”ストーリーです。台本を読んだ時点で胸にくるものがあり、ドラマのファンの皆様には早く見ていただきたいと思うような展開なのでご期待ください」とアピールした。

沢城のコメントは以下の通り。

――ゲスト出演のオファーが来たときのお気持ちは?

『科捜研の女』はキャッチーなメインテーマと共に、長く続くドラマシリーズであり、沢口靖子さんの白衣姿が美しいという印象がありました。今回は「なぜ私???」というところからはじまり、声だけならまだしも、大学の准教授という役どころでしたので、いろんな意味で格好がつくのか未知数で……。ただ最終的には、自己評価は置いておくとして、できると思うからお声がけ下さったという事実を軽視してはいけないと都合よく自分の背中を蹴飛ばし、こんな機会はなかなか訪れるものでもなく、挑戦させていただくことにしました。

――脚本を読まれたときの感想や、ご自身が演じたキャラクター・水城和穂の印象をお聞かせください。

夫婦ってなんだろう、男女って何だろう、相棒ってなんだろう……と、自身の人生をふと照らし合わせながら味わえる、“大人な”ストーリーで読みごたえがありました。どこか、いつかのマリコさんのような存在で、物語の中に登場します。

――どのような点を大切に和穂を演じられましたか?

自分の教室を訪ねてきたマリコさんや土門さんに対し、なかなかに攻撃的な第一声からスタートするのですが、一言ひとことなぜその言葉のチョイスになったのか和穂の心情を丁寧に埋められたらと思いました。言葉自体がきつくても、言い方によっては腹が立たなかったりもしますよね。

アニメはアフレコ前に絵コンテなどで自分が演じるキャラクターの表情を確認することができますが、ドラマはそれができず、実際に現場に入ってみないとわからない部分もあり、漠然と緊張しました。

――沢城さんは女優として作品に取り組むとき、どんなことを大切にされているのでしょうか?

私は優れた女優ではありませんが、新しいことに対する純粋な興味はあって、身の程は分かりながらも、機会をいただけるなら知らない世界を覗きに行きたい、引き出しを増やしたいという気持ちを最終的には優先させてしまうところがあります。今回はとても貴重な経験をさせていただきました。

一方で、声のお芝居なら峰不二子をやらせていただくこともありますが、実写ではそうはいかない(笑)。そういう見た目によって与えてしまう印象って自分じゃどうにも操作できないもんな……、どうしたらいいのかな……、と声優業で演じることのできる役の幅の広さ、おもしろさを再認識しました。

――視聴者の皆様にメッセージをお願いいたします!

20年超えのシリーズドラマ。その歴史の中に参加させてもらえる機会をいただきました。放送日はもはや私にとって審判の日を迎えるようでお腹が痛くなるかもしれませんが、第1話は台本を読んだ時点で胸にくるものがあり、ドラマのファンの皆様には早く見ていただきたいと思うようなストーリーです。ご期待いただけたらと思います。