俳優の井上芳雄が主演を務める音声劇『クンセルポーム・クンセル塔の娘』が、10月19日13時から11月21日17時までPaskip Liveで配信される。
同作は、出演者が井上1名の“聴く”ミュージカルで、作・演出に安倍康律氏を迎え、愉快な物語と色彩豊かな歌をオンラインで届ける。
タイトルにある「クンセルポーム・クンセル塔の娘」のエレーネをはじめ、エレーネに会いに塔の頂きを目指す王子や家来、学者とその助手、島民たちに至るまで15役を全て井上が一人で演じる。どこを聴いても井上だらけという異色の音声劇となっている。
井上、安倍氏のコメントは以下の通り。
■井上芳雄
これまでいろんな表現に挑戦してきましたが、そんな僕にとっても、今回の企画は思いもよらない初めてだらけのチャレンジでした。音声だけで、オリジナルミュージカルで、しかも一人芝居。これは安倍康律のあふれる才能とみなぎる創作意欲の賜物ですし、今この時期でなければ生まれなかったアイデアでしょう。初めてだらけ故、収録は大変でした。でも、一人でこんなにいろんな声を出して喋りまくり、歌いまくることは、生の舞台ではできません。音声劇でしか表現できない世界が確かにここにあります。是非、皆様にも初めての経験を楽しんでいただけたら嬉しいです。そして、ミュージカルの新しい表現の形として、ミュージカル俳優にとっての新たな可能性として、この企画がこれからも続いていきますように……。
■安倍康律
コロナ禍で、安心安全に楽しめるモノは……と考え、このカタチ、ひとりぼっちょ音声劇に行き着きました。これは、ひとりの役者がひとりで何役もの登場人物を演じ分け、歌い、語る、音楽と声をお届けする劇です。この劇は想像力なくしては楽しめないモノになっておりますが、演劇は想像力を使った方が楽しめるモノだと思います。皆さん、様々な登場人物やら景色やらを思い浮かべ、クンセルポーム・クンセル塔に想いを馳せてくれることでしょう。その世界へ皆さんを誘うのが井上芳雄さんです。舞台上では決して見ることのないであろう、あんな役やこんな役の、そんな声でどんな歌⁉ 色々な想像が膨らむことと思います。皆さん、ひとりひとりの想像の中でしか見られない世界だけれど、もしかしたら、誰かと同じ景色、同じ登場人物を思い描いているかもしれません。ひとりの役者がひとりで演じるからこそ、どこまでも広がり、どこかで繋がれる。芳雄君が、ひとり歌い語る物語を、皆さんの無限の想像力で楽しんでいただければ幸いです。