P&Gジャパン合同会社では、次世代電動歯ブラシ「オーラル B iO7」を10月1日に発売する。歯科クリーニングのような磨き上がりを実現するOral-B by Braunブランドの新製品で、担当者は「ブランド史上、最高の歯垢除去力を実現しました」とアピールした。価格はオープンで、実勢価格は3万2,780円(以下すべて税込)。都内では29日にメディア説明会が開催されている。

  • オーラルケアブランド「Oral-B by Braun」から、「オーラル B iO7」が発売へ

    オーラルケアブランド「Oral-B by Braun」から、「オーラル B iO7」が発売へ

■ブランド史上、最高の歯垢除去力を実現した「オーラルB iO7」

P&Gジャパン合同会社では昨年(2020年)秋に、現行モデル「オーラル B iO9」「オーラル B iO8」を発売している。今回のオーラル B iO7は、その特徴を受け継ぎつつも機能をシンプルにしてより使いやすくした製品だ。

  • 現行モデルとの比較(右端が新製品のオーラル B iO7)。オーラル B iO7の発売後も、オーラル B iO9、オーラル B iO8は併売していく

    現行モデルとの比較(右端が新製品のオーラル B iO7)。オーラル B iO7の発売後も、オーラル B iO9、オーラル B iO8は併売していく

オーラル B iO7は、歯を包み込むように丸型回転するヘッドと、ブラシの毛1本1本を振動させる革新のテクノロジー「遠心マイクロモーション」が特徴。リニアモーターカーと同じ原理で生み出した磁気のパワーを分散することなくブラシの毛先まで伝達するという。

  • こちらがオーラル B iO7。サイズは30(W)×30(D)×183(H)mm、重さは132g

    こちらがオーラル B iO7。サイズは30(W)×30(D)×183(H)mm、重さは132g

  • 毛先がユニークな形状をしている。このヘッドが歯を包み込むように丸型回転する

    毛先がユニークな形状をしている。このヘッドが歯を包み込むように丸型回転する

  • 利用イメージ。毛先までエネルギーをもって歯垢をこすり取る

    利用イメージ。毛先までエネルギーをもって歯垢をこすり取る

適切な力加減を白・緑・赤の3色で表示する「スマート押し付け防止センサー」により、歯ぐきを傷つけにくく、また逆に、ブラシを弱く当ててしまう癖も矯正する。

  • 適切な力加減を白・緑・赤の3色で表示する「スマート押し付け防止センサー」

    適切な力加減を白・緑・赤の3色で表示する「スマート押し付け防止センサー」

このほか「人工知能ブラッシング認知機能」では、数千人のブラッシングデータをもとに、AIが磨いている箇所をリアルタイムに判断。圧倒的な精度で磨き残しを利用者に伝える。

  • 発表会場にあったデモ機では、多彩なモード(DAILY CLEAN、INTENSE、WHITEN、GUMCARE、TONGUE CLEANなど)を確認できた

    発表会場にあったデモ機では、多彩なモード(DAILY CLEAN、INTENSE、WHITEN、GUMCARE、TONGUE CLEANなど)を確認できた

なお兄弟機の「オーラル B iO6」も来年に発売を控えている。ここで、あらためて発売時期と価格をおさらいしておこう。「オーラル B iO7 ブラック オニキス」は10月1日発売、実勢価格は3万2,780円。「オーラル B iO6 グレー オパール」は2022年1月28日発売、実勢価格は2万7,280円となっている。ちなみに、現行モデルのオーラル B iO9の実勢価格は4万3,780円。新製品は、より購入しやすい価格帯になったと言えるだろう。

  • 磨き終わりに、どんな磨き方だったか表情で知らせてくれる機能。サっと1分ほどで終了したところ、ご機嫌ナナメな表情になってしまった

    磨き終わりに、どんな磨き方だったか表情で知らせてくれる機能。サっと1分ほどで終了したところ、ご機嫌ナナメな表情になってしまった

説明会の冒頭、オンラインで登壇したP&G オーラルケア アジア部長の大川正樹氏は「新型コロナウイルスの流行で、健康、衛生意識が高まりました。長期的なマスク生活により、口腔環境を見直すかたも増えています。いま自宅でできる、より質の高いセルフケアの手段が求められています」と説明。この傾向はまだ続くと見ており、これを契機に国内ではまだまだ浸透率が低い電動歯ブラシを普及させていく、と意気込む。

  • P&G オーラルケア アジア部長 シニアディレクターの大川正樹氏。「日本をオーラルケア先進国に引き上げていきたい」と語った

    P&G オーラルケア アジア部長 シニアディレクターの大川正樹氏。「日本をオーラルケア先進国に引き上げていきたい」と語った

ここで大川氏は「日本人の国民病とも言われているのが歯周病。これは歯垢に含まれる歯周病菌が引き起こす生活習慣病です。40代以上の2人に1人が罹患しています」としたうえで、歯周病が全身の疾患に影響を与える可能性についても言及。歯ぐきの出血、歯の喪失など口腔内の症状に加えて、妊娠合併症の増加リスク、認知機能の低下リスク、糖尿病への影響など、深刻な状態も引き起こしかねないと警鐘を鳴らす。そして「歯の健康のためには、日々のオーラルケアの質の向上が重要です。水では落とせない歯にへばりついている歯垢細菌は、物理的にこすり落とすしかありません」とあらためて説明。最後は、自宅でプロフェッショナルレベルのセルフケアを行う”ニューノーマル・オーラルケア”を多くの人の習慣にしてもらえれば、と呼びかけた。

続いて登壇したP&G オーラルケア シニアマネージャーの長村汐乃氏は、近年、高品質な電動歯ブラシや口腔洗浄器などのマウステックが登場したことで人々の衛生意識が変化し、オーラルケア市場はますます活性化していると説明。

  • P&G オーラルケア シニアマネージャーの長村汐乃氏

    P&G オーラルケア シニアマネージャーの長村汐乃氏

今後の展望については「これまで、歯を磨く行為は食事のあとの食べかすを取ることでしかありませんでしたが、これから超高齢化社会を迎える日本にとって、歯磨きも全身の健康のために質の高さが追求されるものになるべきです」と話していた。