俳優の北村匠海が主演を務める、映画『明け方の若者たち』(12月公開)の予告編が29日、公開された。
同作はウェブライター・カツセマサヒコのデビュー長編小説の実写化作。明大前で開かれた退屈な飲み会で出会った"彼女"(黒島結菜)に、一瞬で恋をした"僕"(北村匠海)は世界が"彼女"で満たされる一方で、社会人になり「こんなハズじゃなかった人生」に打ちのめされていく。
予告映像は「16文字から始まった、沼のような5年間」という北村匠海本人のナレーションで始まる。「俺といたらきっと楽しいよ」という言葉をきっかけに、デートを重ねるようになっていく「僕」(北村匠海)と「彼女」(黒島結菜)は距離を縮めながら、「僕」はどんどん「彼女」に惹かれていく。 その一方で、社会人となった「僕」は、同期の「尚人」(井上祐貴)と出会い、「人を楽しませる仕事がしたかったんだよね」と希望で胸に膨らませ、夢を語り合うも、「楽しいこと全部やっとかないと、何だっていつかは終わるよ」という言葉と共に消えていく花火がそれまでの幸せな毎日が一変することを予感させる。
映像の中には、「彼女」へ思いを伝えるべく、絞り出すように出した「僕」の「全部好き……」という言葉や、「彼女」を想い泣き叫ぶシーンも。「いくら好きでもハッピーエンドは望めねぇよ」と、親友として何とか励まそうとする「尚人」の思いとは裏腹に自分の気持ちには嘘を付けず、「彼女」の匂いがついたタオルを抱きしめながら、風呂場で泣きわめいて自暴自棄になり、行き場のない感情を吐き出す「僕」の切ない気持ちが表れている。
今回、主題歌をロックバンド・マカロニえんぴつが務めることも明らかになった。彼らが本作のために書き下ろした楽曲「ハッピーエンドへの期待は」は、原作のファンでもあるヴォーカルのはっとりが持つ心地よい歌声とキーボードの多彩な音色を組み合わせたバンドサウンドに、彼らならではの真っ直ぐなメッセージが乗り、本作の世界観を表現した。
マカロニえんぴつ ・はっとり(Vo/Gt) コメント
下北沢を、明大前を、期限付きの恋人ごっこを、どうにもならず掻きむしった夜のことを、想いながら思い出しながら書いた歌です。原作から大好きな作品にこうして携われたことが嬉しいです。カツセさん、改めて映画化おめでとうございます。
(C)カツセマサヒコ・幻冬舎/「明け方の若者たち」製作委員会