Indeed Japanは9月27日、「子育て世代の転職活動と労働環境」に関する調査結果を発表した。調査は9月11日~13日、15歳以下の子供と同居し、かつ転職活動経験がある20~40代の男女1,000名(男女を均等割付)を対象にインターネットで行われた。
子供が生まれて以降に転職活動を行った"子育て世代"に対し、転職活動を行った理由を尋ねたところ、男女ともに「給与待遇面の向上・改善」(女性39.2%、男性49.4%)が最多となったものの、男女間で10.2ポイントの差が明らかに。
そのほか、「時間外労働など労働環境を改善・向上したかったから」(同16.0%、27.2%)、「より子育てに専念できる時間を確保したかったから」(同24.0%、14.0%)などでも差が見られ、男性は女性よりも職場環境の改善やキャリアアップを理由として転職を検討し始める傾向が高く、一方女性は男性よりも子育てとの両立を理由として転職を検討し始める傾向が高いことが読み取れた。
子供を持ちながら転職活動をした結果、実際に転職したという人を対象に、転職先の企業を選んだ1番の決め手を教えてもらったところ、男性は「より高い給与がもらえたから」(25.5%)、「より自分のスキルを活かせる職場だと感じたから」(14.6%)が多かった一方、女性は「時間外労働が少なく、より子育てとの両立がしやすいと感じたから(26.2%)、「自分の希望する業界だったから(16.2%)が上位となり、男女間で差が出る結果に。
一方、転職活動をしたものの実際には転職しなかった人に理由を聞いたところ、男女ともに「求人検索したが、応募したい求人が無かったから」(男性62.3%、女性77.5%)が最多に。しかしながら、「応募したい求人が見つからない」理由を詳しくみると、男性は「給与」「希望業界」「スキルを活かす」が上位にあがったのに対し、女性は「雇用形態」「給与」「子育てとの両立」が上位となり、男女間で価値観に差があることがわかった。
続いて、子供がいる中で転職活動をする際に重視するポイントを教えてもらったところ、男性は「給与」(50.6%)が、女性は「ワークライフバランス」(64.4%)がトップに。以下、「福利厚生」「やりたい仕事」「成長できる環境」と続いた。
男女間で差が出たのは「ワークライフバランス」で、女性が64.4%であるのに対し、男性は43.0%と21.4ポイントの差が明らかに。また、女性の回答だけでみても、2位の「給与が高い」(41.0%)との差は23.4ポイントあり、女性は転職時、特にワークライフバランスを重視する傾向が非常に強いことがわかった。
次に、子育てと仕事の両立をする上で職場は働きやすいかと尋ねたところ、女性の80.0%、男性の65.0%が「働きやすい」と回答し、女性の方が男性を14.5ポイント上回った。また、働きやすさを感じるのはどのような時かを聞くと、男女ともに「子育てに対して職場の理解がある」(女性67.8%、男性42.2%)が最多となった。
一方、「働きにくい」と感じる理由としては、男性は「残業を強いられ定時で帰宅できない」(40.4%)、女性は「突発的な休みの融通が効かない」(44.2%)がトップにあがった。