東京都はこのほど、「2021年度男性の家事・育児参画状況実態調査(速報版)」の結果を発表した。調査期間は2021年6月10~18日、調査対象は、調査対象は都内在住の18歳以上70歳未満の個人5,000人で、このうち未就学児を持ち配偶者と同居している2,000人を抽出した。
家事・育児時間の男女差は拡大
子育て世代の家事・育児関連時間を週平均(週全体における1日あたりの平均時間)でみると、男性は3時間34分、女性は8時間54分で、男女差は5時間20分に。2019年度調査と比べて、男女差は19分拡大した。
平日平均でみると、男性2時間49分、女性8時間30分で、2019年度より男性は19分増加、女性は25分増加。土日平均は、男性5時間23分、女性9時間52分で、2019年度と比べて男性は44分減少し、女性は6分増加した。
コロナ禍以前と調査実施直近1カ月における平日の在宅時間のうち仕事以外に使える時間の変化を尋ねると、全体では40.0%が「増加した」と回答。このうち家事にかける時間が「増加した」人は83.6%、育児にかける時間が「増加した」人は76.9%に上った。
家事・育児時間が増加した理由については、男女ともに「通勤時間や残業時間等仕事にかける時間が減ったから」が最も多く、次いで「家庭内のやるべき家事が増えたから」となった。
「通勤時間や残業時間等仕事にかける時間が減ったから」と答えた割合を男女別にみると、女性(家事46.2%、育児44.5%)より男性(同67.9%、同68.6%)の方が高かった一方、「家庭内のやるべき家事が増えたから」は、男性(同20.4%、同22.2%)より女性(同45.9%、同38.5%)の方が15ポイント以上高かった。同調査では「男性は家事・育児を積極的に実践するまでに至っていない可能性がある」と分析している。