エムアイセブンジャパン(以下MI7)、は、米MakeMusicの楽譜作成ソフト「Finale」のバージョン27日本語版の販売を開始した。本バージョンより、ダウンロード版のみとなり、MI7グループ運営によるMUSIC EcoSystemsで購入できる。価格は55,000円。アカデミック版は35,200円、バージョンアップ版は15,000円となっている。
なお、2021年7月1日以降に前バージョンを購入したユーザーは無償バージョンアップ対象となる。「Sibelius」「スコアメーカー」など特定の他社製楽譜作成ソフトユーザーを対象としたクロスグレード・プログラムも用意されている。こちらの価格は19,000円。
最新バージョンでは、国際基準SMuFL(スムーフル)に準拠した約3,000個の音楽記号を追加し、表現力が向上している。これにより、ユーザーが特殊な記号を作成する必要がほぼなくなった。
今回のアップデートと同時に日本語版ユーザー向けに、SMuFL記号も取り入れた100種類以上のテンプレートを無料ダウンロードできるWebサイトが開設された。Finaleからは同ウェブサイトに容易にアクセスでき、併せてライブラリも、SMuFL記号を取り入れて大幅に拡張される運びとなった。
また、Finaleで作成した楽曲を無料の練習ツール「SmartMusic」に直接アップロードすることにより、楽曲を楽譜や音源のファイルのみでなく、Garritan音源の伴奏および評価機能を搭載した練習ツールのファイルとして共有できるようになった(現時点でSmartMusicは英語での提供となっている)。
バージョン27に搭載される「MusicXML」の最新バージョン4.0では、楽曲ファイルを異なる楽譜作成ソフトウェア間で交換する際に詳細な制御が可能となる。これまで以上に多くの情報がMusicXMLファイルに取り込まれるため、実質すべての最新の楽譜作成ソフトウェア間で効率的にファイルを交換できる。
楽器リストも改善され、どんな楽器を選択した場合でも楽譜は適切に表記され、和太鼓をはじめとしてより多くの楽器が正しい音色でプレイバックされるようになった(新たに追加された楽器もあり)。Windowsユーザー向けに高解像度ディスプレイに対応。ツール・パレットとプレイバック・コントローラーのアイコンが明瞭になり、すべての表示スケーリングで適切に表示されるようになっている。
動作環境は以下の通り。
- Mac:macOS 10.14 ~ 11.x、Intelベースのプロセッサー対応、Apple Silicon M1ではRosetta 2との併用により対応、 4GB以上のメモリ(Garritan Instrumentsの同時発音数は搭載メモリの容量に依存する)、CoreAudioまたはASIO対応のオーディオ・サポート
- Windows:Windows 8または8.1/ Windows 10(64bitのみ)、IntelまたはAMDプロセッサー、ASIO、DirectSoundまたはWASAPIオーディオ対応のオーディオ・サポート
WindowsおよびMac共通の必要動作環境は、1280×800ピクセル以上のモニター、インターネットへの接続環境、1GB以上のディスク空き容量(サンプル音源のGarritan Instruments使用時はさらに8GB以上の空き容量が必要)。使用環境に応じて、プリンター、マイク、MIDI機器(キーボード、音源など)、MIDI/オーディオインターフェースも必要となる。