JR西日本新幹線鉄道事業本部は27日、山陽新幹線の効率的な保守作業をめざし、姫路~岡山間で新設工事を進めている「帆坂(ほさか)保守基地」(兵庫県赤穂市)に関して、運用開始日が10月1日に決定したと発表した。
現在、山陽新幹線には保守作業に使用する保守用車の留置と工事材料の保管等を行うための保守基地が13カ所あるが、より効率的な保守作業をめざし、姫路~岡山間にて帆坂保守基地の新設工事を進めてきたという。
新設の帆坂保守基地には、資機材の積込・取卸を行う移動式門型クレーン、バラスト交換時に使用するバラスト積込設備、保守用車の検査を実施する検修庫、保守用車への給油を行う給油設備などが設置される。
保守基地の新設による効果としては、移動に要する時間が短縮されるため、現行と比較して最大約3倍の作業時間確保(現行の約60分から約180分に)が可能となり、大型保守用車による効率的な保守作業ができる。自然災害等発生時には、点検・復旧のための拠点となり、早期運転再開が可能に。逸脱防止ガードを計画的に敷設できるため、地震発生時の減災対策も推進できる。大型保守用車の活用による保守作業従事者の労働負荷の軽減も可能となるという。