ウーバーイーツやテイクアウトがすっかり定着した今、出来たての美味しい食事が自宅でも楽しみやすくなった。しかし、そんな今こそ改めて注目したいのが、成城石井のお弁当である。
そのレベルの高さはすでにご承知のこととは思うが、成城石井のお弁当は、本当にどれを取ってみても優秀で、特にエスニック系のお弁当は、コンビニやお弁当屋さんを広く見渡してみても、成城石井の独走状態にあると言っても過言ではない。
そこで今回は、成城石井で食べられる絶品エスニック弁当3選をご案内。残暑の折、アジアンな気分で美味しくお過ごしくださいまし。
「鶏ひき肉のピリ辛ガパオライス」
まずは大人気の「鶏ひき肉のピリ辛ガパオライス」。日本語で「バジル炒めご飯」を意味するタイ料理で、日本でもいろんなお店で食べることができる定番メニューのひとつである。
成城石井のガパオライスは「ピリ辛」と謳っているが、辛さは控えめで食べやすい。しかし、さまざまなブラックソイソースやオイスターソース、チリソース、バジル、アーモンドなど、バラエティに富んだ風味豊かな味付けがなされているので、物足りなさは感じない。
むしろ、和食や洋食では絶対に味わえない複雑な味わいにウットリ……リピーターも多い商品だそうだが、それも納得の美味しさである。
甘じょっぱく味付けされた国産鶏のひき肉はご飯との相性が抜群。ひき肉には細かく刻まれたタケノコも混ざっており、その食感・味がいいアクセントとなっている。パプリカや人参もひとつひとつエスニックな味付けがなされているので、それだけでもご飯のおかずとして大活躍。ゴロゴロと入った焼き野菜で栄養も摂れるし、至れり尽せり。
ちなみに、成城石井のオリジナル商品は「可能な限り添加物の削減を進めている」そうで、 この「鶏ひき肉のピリ辛ガパオライス」も、保存料・合成着色料・合成甘味料などは不使用。安心して食べることが出来る。
「シンガポール風ラクサ」
成城石井の「シンガポール風ラクサ」もきっと数多くのファンがついていることだろう。
ラクサはシンガポールやマレーシアで食べられているヌードル料理である。海老や魚の出汁の旨みとココナッツミルクのまろやかな甘み、そしてスパイスの辛味がとても癖になる。かつて日清のカップヌードルがラクサ味を発売したことでその存在は一気に知られることとなったが、本場のラクサを食べたことがないという人は今も多いだろう。
そんな人は、ぜひ試しに成城石井の「シンガポール風ラクサ」を味わって欲しい。もちろん、お弁当なので本場とまでは言えないかもしれないが、ラクサの持つポテンシャルの高さはハッキリと感じ取れるはずだ。
スープはカレーのようなスパイシーさがありながら、ココナッツミルクのほんわかした甘みも効いており、そのバランス感が絶妙。とにかくコク深く、クリーミーで旨みがものすごい。魚醤も複雑で奥深い塩味を与えているようだ。そこにパクチーの爽やかな香りが加わり、エスニック気分が一層盛り上がる。麺はフォーのような平べったい米麺で、プリプリとした食感が心地よし。とろみのあるスープとよく絡む。
具材も種類豊富だ。特にトマトの酸味はスープとの相性がよく、厚揚げは身がしまっていて食べ応えがある。鶏肉はササミや胸肉を使っているようで、噛めば噛むほど味が出る。ゆで卵も箸休めにもってこいである。
「殻ごと食べられる海老と卵のタイ風カレー炒めのせご飯」
ラストは「殻ごと食べられる海老と卵のタイ風カレー炒めのせご飯」。個人的には、成城石井の誇るテッパンのラインナップの中でも、これが最強のエスニック弁当だと考えている。あまりに美味しすぎて、食べ進めるのがもったいないと感じるほどだ。
蓋を開けた途端に漂ってくる海老の香りに早くもクラクラしてしまうが、一口目を食べた瞬間に、MAXまで上がった期待値を軽く超えてくる感じも凄まじい。
「殻ごと食べられる海老と卵のタイ風カレー炒めのせご飯」の食べた印象を端的にお伝えするなら、“めちゃくちゃ美味しい、ココナッツ風味のカレーライス”である。実際はカレーライスではなく、その商品名の通り「カレー炒めを乗せたご飯」なのだろうが、食べる側にとってそこはあまり重要ではない。
要はタケノコやトマトなどの野菜を入れ、炒めた卵をご飯の上に乗せ、そこにココナッツクリームなどを効かせた超濃厚カレーソースをかけたメニューなのだが、これらの具とソースが見事に調和しており、果てしなく美味しいカレーライスとなっているのだ。全体に散りばめられたパクチーの風味がまた幸福感を増長してくれる。
とにかくコクがすごい。すごすぎる。ふんわりと優しい味わいではあるのだが、旨みがぎゅ〜っと濃縮されているので、一口だけでもガツンとくる。このコクの深さ、ぜひ一度は味わってほしい。
海老はソフトシェルシュリンプだろう。殻は柔らかく、そのまま剥かずに美味しく食べられる。海老の旨みとカレーソースの相性もバッチリだ。いくら言葉を尽くしても表現しきれないのが悔しいが、これは確実に個人的ナンバーワンである。
エスニック料理=夏のイメージがあるが、真夏はなかなか食欲が出ないという人も少なくないだろう。照りつけるような暑さが和らぎ、しかし残暑を感じる今の季節こそ、最高に美味しいエスニック料理を味わいたい。成城石井は、手っ取り早くその要求に応えてくれる最高の駆け込み寺なのだ。