マイナビは9月22日、「2021年度(2022年卒)新卒採用・就職戦線総括」を発表した。2022年卒業予定の学生を対象とするもので、企業の採用活動と学生の就職活動、今後の展望などをまとめた。

上場企業の半数が「学生に1度も会えないまま内々定を出したことがある」

  • 学生に1度も会えないまま内々定を出したことはあるか(出典: HUMAN CAPITALサポネットWebサイト)

WEB活用についてみると、2021年卒ではコロナ対策として対処的に用いられていたが、2022年卒ではフェーズによりWEBと対面を使い分ける傾向に。初期フェーズはWEB、最終面接では対面が多かったものの、緊急事態宣言下では最終面接でもWEBへ変更するケースもみられたという。

6月時点の採用充足率については、「0割(採用が確定している人はいない)」が前年比10.6ポイント減の26.0%と、前年より状況は全体的に改善。しかし、企業規模やインターンシップの実施有無によって差は大きく、特にインターンシップを実施していない企業では「0割」が39.7%と、インターンシップ実施企業と比べて27.3ポイント高くなっていた。

企業に対し、学生に1度も会えないまま内々定を出したことはあるか尋ねたところ、全体では24.6%が「ある」と回答。採用選考のWEB化が進んだ上場企業に限ってみると、「ある」が約半数の50.2%となり、同調査では「WEB化によってスムーズに採用選考を進められた一方で、大手企業ほど人物の見極めや内定フォローに対する不安や課題を持っている可能性が高い」と分析している。

また、2022年採用実施企業に2023年卒計画を尋ねたところ、「継続して実施する」が85.7%に上り、特に上場企業では94.4%に達することがわかった。