食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋・・・と、秋はいろんなことを楽しめる過ごしやすい季節ですが、今年は残念ながら「値上げの秋」となりそうです。
2021年秋に値上げされるもの
2021年秋には食卓を直撃する値上げが相次ぎます。
パスタ
昭和産業が2021年7月納品分から約2~3%値上げしたのを皮切りに、はごろもフーズは2021年9月1日出荷分から約3.0~4.8%値上げ、ニップンは2021年9月1日納品分から約2.5~4.0%値上げ、日清フーズは2021年9月1日納品分からパスタ・パスタソース製品が約2~8%値上げとなっています。
小麦粉
農林水産省は製粉業者に売り渡す輸入小麦の価格を2021年10月1日に19.0%引き上げます。 それにより、小麦粉製品には以下のような影響があると試算されています。
小麦粉製品への影響額(試算)
食パン 174円/1斤→+ 2.3円/1斤(+1.3%)
うどん(外食) 694円/1杯→+ 1.4円/1杯(+0.2%)
中華そば(外食) 544円/1杯→+ 1.0円/1杯(+0.2%)
小麦粉(家庭用薄力粉)268円/1kg→+14.1円/1kg(+5.3%)
※参考:農林水産省「輸入小麦の政府売渡価格について」
そば
2021年9月1日納品分から、日新フーズが約2~9%、ニップンが約2.5~6%の値上げとなっています。
コーヒー
UCC上島珈琲は2021年9月1日から、味の素AGF・キーコーヒーは10月1日から、メーカー出荷価格が改定となっています。実質店頭価格は、20%程度上昇する見込みです。
マーガリン
2021年10月1日出荷分から、明治は4.3%~12.8%の値上げ、雪印メグミルクは3.8%~12.2%値上げします。
和洋菓子
山崎製パンは2021年10月1日出荷分から洋菓子の一部を平均7.4%、和菓子の一部を平均6.5%値上げします。
またフジパンでも、2021年10月1日納品分から洋菓子の一部を平均7.9%、和菓子の一部を平均8.6%値上げします。
食用油
日新オイリオグループ、J-オイルミルズ、昭和産業は2021年11月1日納入分より家庭用油1kgあたり30円以上の価格改定を実施します。
価格改定は今年4回目となり、値上げ幅の合計は家庭用油1kgあたり130~140円以上となります。
「ステルス値上げ」にもご注意を
販売する側としては、値上げによって、売上が落ちてしまうことは避けたいものです。消費者の購買意欲を削がないために、販売する側はいろいろ工夫を講じます。
そのなかの一つともいえる、「ステルス値上げ」という言葉をご存じでしょうか。
ステルスとは敵のレーダーに映らない戦闘機のことです。ステルスのように見つかりにくく、パッケージや販売価格は変えずに、内容量を減らすことをいいます。
以前から愛用していたものが、「あれ、これってこんなに小さかった?(少なかった?)」と感じたことがあるかもしれません。
直接的なわかりやすい値上げではなくても、気付かないうちに実質的な値上げが行われている場合もあります。
減らす努力だけではなく増やす努力も
生活に直結するものが次々値上げとなると、「財布の紐を締めなければ!」という気持ちも強くなるかもしれません。
とはいえ、食費は日常生活に直結する支出です。こういった支出を減らそうとするのは心理的負担の大きさに比べて、節約効果があまり期待できないのが正直なところです。
もちろん、必要のない出費を省くことは大切ですが、出ていくお金を減らすことだけではなく、入ってくるお金を増やす方法はないかを考えることも必要です。
複業・副業でほかの収入源を確保したり、投資でお金そのものに働いてもらったりということも選択肢として考える必要が今後ますます出てくるのではないでしょうか。
まずは少し視野を広げて、支出を減らすだけではなく、収入を増やすためにできることはないかを考えてみることからはじめてみましょう。