キヤノンは9月15日、同社のフィルム一眼レフカメラ「AE-1」が、独立行政法人国立科学博物館の「重要科学技術史資料(未来技術遺産)」に登録されたと発表した。これを記念して、9月14日に登録授与式が開催され、登録証と記念盾が授与された。
AE-1は、1976年4月に発売された一眼レフカメラで、測光から撮影までをコントロールするマイクロコンピューターを世界で初めて内蔵。生産の自動化と部品点数の削減により普及価格帯と高機能を両立し、発売から約1年半で累計生産台数100万台を突破した人気モデルとなった。
重要科学技術史資料(未来技術遺産)への選定は、AE-1がカメラづくりに電子化と自動化の流れを採り入れ、初めての人でも手軽に一眼レフカメラを使える時代を作ったことを理由として挙げている。
なお、同社製品の登録は、2010年の半導体露光装置「FPA-141F」、2019年のフォーカルプレーンシャッター式カメラ「ハンザ・キヤノン」に続き、今回の一眼レフカメラ「AE-1」で3件目となる。