キヤノンは9月14日、RFマウントの交換レンズの新製品として、超望遠ズームレンズ「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」と超広角レンズ「RF16mm F2.8 STM」を発表した。いずれも、同等の焦点距離を持つEFマウント版の交換レンズよりも大幅な小型軽量に仕上げ、価格も抑えたのがポイント。レンズを小型化できるミラーレスの特徴を生かした製品として、カメラやレンズの重さに不満を感じていた一眼レフユーザーを中心に注目されそうだ。

いずれも価格はオープンで、予想実売価格はRF100-400mm F5.6-8 IS USMが90,500円前後、RF16mm F2.8 STMが41,800円前後。発売はいずれも10月下旬の予定。

RF100-400mm F5.6-8 IS USM

RF100-400mm F5.6-8 IS USMはフルサイズ対応の超望遠ズームレンズ。開放F値を暗めに抑えることで、販売中のLレンズ「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」よりも大幅な小型軽量化と低価格化を果たした。超望遠レンズ「RF600mm F11 IS STM」「RF800mm F11 IS STM」と似たコンセプトのレンズだが、こちらは一般的な可変式の絞り機構を備える(前述の2本の超望遠レンズはF11の固定絞りとなる)。

  • RFマウントの超望遠ズームレンズ「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」。人気の100-400mmが手軽に扱えるサイズになった

AF用のモーターにナノUSMを搭載し、高速かつなめらかなオートフォーカスが可能。動画撮影時もなめらかに追従する。レンズ内手ぶれ補正機構は6段分相当(EOS RとEOS RPは5.5段分相当)

  • 70-300mmクラスのサイズにまとまっている

純正のエクステンダー「RF1.4x」「RF2.0x」に対応しており、RF1.4x使用時は最大560mm、RF2.0x使用時は最大800mm相当の超望遠撮影が可能。エクステンダー使用時もAF撮影に対応する(AF速度は遅くなり、AFエリアは狭くなる)。

最短撮影距離は100mm時が1.2m、200mm時が0.88m、400mm時が1.05mと、近接撮影性能に優れている。

  • レンズ構成

  • 焦点距離:100-400mm
  • 開放Fナンバー:F5.6-8.0
  • 最短撮影距離:0.88m(200mm時)~1.2m(100mm時)
  • 最大撮影倍率:0.41倍(400mm時)
  • レンズ構成:9群12枚
  • フィルターサイズ:67mm
  • 絞り羽根枚数:9枚
  • 手ぶれ補正:5.5段(協調制御時は6段)
  • レンズフード:別売
  • 最小全長:約164.7mm
  • 最大径:79.5mm
  • 重さ:約635g

RF16mm F2.8 STM

RF16mm F2.8 STMはフルサイズ対応の超広角レンズ。撮像面側に大口径レンズを、プラスチックモールドの非球面レンズを1枚配置したうえで、カメラ側の電子補正機能を積極的に活用する光学設計とすることで、軽量・コンパクトに仕上げた。レンズのサイズ感は、RF50mm F1.8 STMとほぼ同等。レンズの装着時、カメラの歪曲収差補正は自動でオンになる。

  • フルサイズ対応の超広角レンズとしては画期的な小ささに仕上げた「RF16mm F2.8 STM」

最短撮影距離は0.13m、最大撮影倍率は0.26倍と、広角レンズならではの遠近感を強調したダイナミックな表現が可能。

  • レンズ構成

  • 焦点距離:16mm
  • 開放Fナンバー:F2.8
  • 最短撮影距離:0.13m
  • 最大撮影倍率:0.26倍
  • レンズ構成:7群9枚
  • フィルターサイズ:43mm
  • 絞り羽根枚数:7枚(円形絞り)
  • 手ぶれ補正:なし
  • レンズフード:別売
  • 最小全長:約40.2mm
  • 最大径:69.2mm
  • 重さ:約165g