エバンジェリストという言葉、聞いたことはありますか? 聞いたことがあってもどんなものがよくわからないという人も多いでしょう。
エバンジェリストはIT業界でいま注目を集めている新しい職種のこと。ITに精通するスペシャリストとして、人材確保に乗り出す企業も増えています。
今回はこのエバンジェリストを取り上げて、その役割や求められるスキルなどを解説していきます。
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「エバンジェリスト」について解説します
エバンジェリストとは
エバンジェリストとは英語の「evangelist」、日本語訳で「キリスト教の伝道者」という意味の単語が語源となっています。
最近、注目を集めるエバンジェリストとは、IT業界において自社商品を売り込むために、ITのトレンドや技術をユーザーに分かりやすく伝えるスペシャリストのことを指します。
業界に精通しているため、競合他社の商品との違いなどを中立的な立場でユーザーへ伝えることができます。
営業職とはどこが違うの?
単に自社商品やサービスだけを売り込む営業職とは違い、IT業界という幅広い視点でとらえた情報から、ユーザーにとって有益な情報を抽出して伝え、その上で自社商品を買うことのメリットを伝えます。
ユーザーは広い視野で商品を選ぶことができ、一方企業側は自社の技術を大いに宣伝することができます。
具体的な業務内容は?
エバンジェリストは営業担当に付き添って商談に行くこともあれば、社員向けに研修を行うこともあります。ほかにも新商品発表のプレゼンテーションを行ったり、業界向けの啓蒙セミナーを開催したりと、さまざまな場で活躍しています。
そのためITへの深い知識はもちろんのこと、高いコミュニケーション力が求められます。
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エバンジェリストはIT業界における新しい職種です
エバンジェリストの役割とは
エバンジェリストに期待されている役割とは何なのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
自社商品・技術のプレゼンテーション
エバンジェリストの役割として挙げられるのが、難しいITの技術を分かりやすく、やさしく、多くの人へ伝えることです。
そのため新商品や新サービスを発表する際のプレゼンテーションを行います。自社の特徴ばかりを強調するのではなく、IT業界のトレンドを背景に、幅広い視野のもと自社商品の価値や技術力の高さを伝えていきます。
ほとんどは大人数を前にしたプレゼンテーションですが、時には営業担当などに同行し、より具体的で専門性の高い情報をユーザーに提案することもあります。
つまりIT専門家という立場にとどまるのではなく、自社の業績へと結びつけるための営業力も求められます。
企業内外のセミナー活動
エバンジェリストは社員研修や業界セミナーを開催することもあります。
自社の技術を社員へ分かりやすく伝えることで会社への理解を深めるきっかけにしたり、業界セミナーを開くことで業界内の情報交換やスキルアップへつなげたりします。
自社商品の研究
広い視野で自社商品のメリット・デメリットを捉えるためには、自社商品や自社の技術に精通していなければなりません。
ユーザーへ分かりやすく伝えるためにも、難しいIT用語をかみ砕いたり、常に新しい情報をキャッチしたりするという向上心が欠かせません。
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エバンジェリストは業界の最新テクノロジーをわかりやすく説明します
エバンジェリストが求められる理由
エバンジェリストは世界的に有名なApple社やMicrosoft社などで設置されたことをきっかけに、認知度を上げてきました。
改めて、エバンジェリストが必要とされる理由は何でしょうか。
ITの進化に素早く対応する
ITの進化は著しく、次から次へと新しい技術やサービスが生まれています。そのためエバンジェリストは常にアンテナを張り、情報収集を欠かすわけにはいきません。
つまりエバンジェリストはITのスペシャリスト。企業が急速な環境の変化に対応するために重要な職種だと言えます。
ビジネスチャンスを広げる
エバンジェリストは大人数に向けたプレゼンテーションのほか、業界セミナーの開催や営業担当に同行する営業活動など、その活躍の場は多岐に亘っています。
活躍の場が広がれば広がるほど、自社商品やサービスの宣伝効果は高まっていきます。
一方で多くの人と接して対話をするなかで、エバンジェリストの話に興味をもち、新たな取り引きが生まれることもあります。エバンジェリストはその豊富な専門知識を武器に、新しいビジネスを作ることができるのです。
知識を社内に蓄積させる
エバンジェリストの役割には、社員教育もあります。
いくら新しい商品やサービスを作ったとしても、その過程に携わった社員しか詳細を知らないというのでは、後進へ活かすことができません。
エバンジェリストは社員教育を通して自社商品やサービスについて深く理解させるとともに、自社への愛着をより一層深めてもらうという役割も担っています。
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ITの進化に対応するために、エバンジェリストは重要な役割を担います
エバンジェリストに求められるスキル
前述してきたように、エバンジェリストはただITに詳しいだけでは務まりません。求められるスキルを整理しましょう。
わかりやすく、大勢の人へ伝える力
エバンジェリストに欠かせないスキルは、プレゼンテーション力です。
大人数を前に、時にはマンツーマンで、など伝えるシーンはさまざまですが、わかりやすく丁寧に伝えることが使命です。
その際は自社商品やサービスの内容に偏ることなく、業界のなかで中立を保ちながら伝える必要があります。
IT業界全体への深い知識
エバンジェリストはIT業界へ広く深い知識をもちながら、ユーザーにとって何か必要で必要でないか、情報を抽出しながら伝える必要があります。
最新のIT業界のトレンドや技術など、常にアンテナを張り巡らせてキャッチすることが求められます。
高い向上心
IT業界のトレンドや技術は日進月歩で止まることがありません。エバンジェリストは常に探求心を欠かすことなく、自ら学び続ける向上心が必要です。
また得た知識を社内のみならず社外へも広く発信することで、業界全体を盛り上げていくという使命感も求められます。
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エバンジェリストには難しい知識をわかりやすく伝える力が必要です
エバンジェリストはIT業界の伝道者
エバンジェリストという職種について解説してきました。
エバンジェリストはもとはキリスト教伝道者を意味する「evangelist」から来ています。
IT業界のトレンドや最新技術に精通し、わかりやすく丁寧に社内外に向けて発信するのが主な役割です。活躍の場は新商品発表のプレゼンテーションのほか、社員教育、業界セミナーなど多岐に亘っています。
エバンジェリストに求められるのは、高い専門知識とプレゼンテーション能力、そして絶え間ない向上心だと言えるでしょう。
