お笑いコンビ・爆笑問題の太田光と、くりぃむしちゅーの上田晋也が出演する中京テレビのバラエティ番組『太田上田』(毎週火曜24:59~ ※Locipo・Hulu・U-NEXTで配信、公式YouTubeでダイジェスト配信)。7日・14日の放送では、番組の大ファンを公言するロックバンド・[Alexandros]の川上洋平が、太田の後輩・ウエストランド井口浩之と、上田の側近・浜ロンとともに、この番組について語り合うスピンオフ企画「太田上田友の会」に登場する。
バラエティ番組に出演することはほとんどないが、この番組は特別な存在だという川上。ミュージシャンとしての『太田上田』の位置づけのほか、コロナ禍で芽生えた意識、バンドメンバーの交代、さらには今後の活動の展望まで、話を聞いた――。
■太田光&上田晋也にミュージシャンとして参考になることは…
尊敬してやまない太田上田の2人だが、ミュージシャンとして参考になるところを聞くと、「そうですね…」と少し考えて、「特にないかな(笑)」と回答。
「この番組を見るときは、音楽のことを一旦忘れたいというか、スイッチをオフにしたいときなんですよね。YouTubeは基本的に新しい音楽や好きな音楽をチェックするんですけど、ずっと音楽ばかり聴いているとパンクしちゃうので、その息抜きのために見ることが多いです。だからむしろ、『太田上田』に関しては音楽要素を一番感じてないかもしれないです」と、完全に別腹で楽しんでいるようだ。
それだけに、バンド内で視聴をお勧めしているものの、「一向に流行らないんですよね」と苦笑い。「今後ライブイベントでご一緒したバンドさんに紹介しようと思ってます」 と布教をたくらむ一方で、「あんまり広がりすぎて、全国区になってほしくないんです。“俺だけの番組”であってほしいんですよね」と複雑な心境を覗かせる。
「『ガキ使(ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!)』とかも、そういう感じだと思うんですよね。ダウンタウンさんというものすごいタレントさんが、あの深夜の枠をすごく大事にされてるというのが素敵だなと思うんですよ。バンドで言うと、どれだけでかいドームやスタジアムでやっても、ライブハウスを忘れない。そういうロック魂を忘れないみたいなところが、ちょっと近しいところがあると思います」
その上で、ミュージシャン目線から見て、「『奥田民生さんとか、吉井和哉さんとか、黒夢の清春さんとか、普段バラエティに出ないような方も『ガキ使』だったら出るみたいな感じがあったんですよ。それに近い感覚が、僕にとって『太田上田』にはありますね」と、特別なバラエティであることを噛み締めていた。
■「バンドやってるってこういうことなんだ」
ミュージシャンにとって新型コロナウイルスの感染拡大で最も影響を受けたのが、ライブが開催できないことだった。「今の活動の中でライブが一番好きなので、お客さんの前で直接音を届ける行為ができなくなってしまったのは、本当に寂しかったですね。無観客配信ライブも楽しかったし、新しい試みだから、これはこれでアリだなと思いつつ、最近になって少しずつ有観客のライブができるようになって、やっぱり生で音が届けられる素晴らしさというのを改めて実感しています」と語る。
コロナ禍当初は、メンバー同士でもしばらく会えなかったそうで、「何カ月ぶりくらいに会ったときには感動しました。スタジオで顔を見ながら、膝を突き合わせてセッションして音楽を作っていくという楽しさを改めて感じて、やっぱりバンドやってるってこういうことなんだなあと思いました」と再確認。
オリジナルメンバーが学生時代の友達関係からスタートしたバンドだけに、「仕事の打ち合わせをするにも、まず雑談が導入で、メインの話があって、また雑談で終わるみたいな感じなんです。そういうところから、絆みたいなものも深まっていくんですよね」とした上で、「特に去年はメンバーが勇退するというタイミングだったから、一緒の空間で直接会いながら合わせていかないとダメだと思ってたんです。コロナ禍でもそれができて、おかげで今年加入した新しいドラマー(リアド偉武)とも本当に仲良くできているし、同じ目線で向かっていくことができています」と明かした。
ちなみに、メンバー同士で飲みに行くことはないそうだが、一緒にプライベート旅行に行く仲だそう。「ツアーが終わって、沖縄旅行とかハワイ旅行とか行ったりしてましたね。普通、ツアーが終わったら『お前らなんてしばらく会いたくないよ』ってなるかもしれないですけど、ツアーが終わってまたツアーみたいなことになってます」とのことだ。