映画『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』公開記念第2弾舞台挨拶 全員リョーマ! が11日に都内で行われ、許斐剛(原作・製作総指揮)、柳浩太郎(初代リョーマ役)、KIMERU(初代不二周助役、初代リョーマ代役)、阪本奨悟(4代目リョーマ役)、高橋龍輝(5代目リョーマ役)、小越勇輝(6代目・7代目リョーマ役)、古田一紀(8代目リョーマ役)、阿久津仁愛(9代目・10代目リョーマ役)、今牧輝琉(現リョーマ役)が登場した。
同作は許斐剛による人気漫画『テニスの王子様』の初の劇場3DCGアニメーション作品。全国大会決勝の死闘を制した3日後、越前リョーマは更なる高みを目指して武者修行のために単身渡米するが、家族旅行で来ていた同級生の竜崎桜乃が、ギャングに絡まれている場面に遭遇する。彼女を助けようと放ったボールがきっかけで、リョーマと桜乃はタイムスリップしてしまい、若き父・越前南次郎と行動を共にすることになる。
今回、ミュージカル『テニスの王子様』の歴代&現・越前リョーマ役キャスト8名が初めて揃うこととなったが、オファーすると各キャストすぐに出演の返事がきたという。許斐は「感無量だね。本当に嬉しいよ。みんなリョーマの面影があるんだ」としみじみし、古田は「不思議ですけど、各々は顔が似てないんです。でも、皆リョーマに見える」と8人が集合した写真に感慨深い様子。またこの日は2代目リョーマ役・遠藤雄弥、3代目リョーマ役・桜田通からのメッセージもMCのKIMERUによって読み上げられた。
リョーマとして気をつけていたことを聞かれ、「僕は毎公演、真ん中の前髪をいかに調整するか」(阪本)、「僕も気にしてました。あとは内に燃える青い炎はずっと滾らせていた感覚があります」(小越)とそれぞれ振り返る中、初代リョーマ役の柳は「僕、何もやってないんですよ」と豪語。さらに「僕は下っ端で、桃ちゃんとか先輩に緊張して話さなきゃいけないってのあんじゃん。でも、素のパパ(森山栄治)が面白いからどうしても笑っちゃう。笑わないように真剣にクールに演じようって頑張ったんですけど、どうですか先生?」と急に話を許斐に振る。許斐が「やっぱり柳が頑張ってくれたからいまの『テニミュ』、リョーマにつながる」と感謝すると、柳は「締めみたいなこと……」とツッコみつつ、「あざーす」と喜んでいた。
また、映画で印象に残っているシーンについては古田が「柳生が歌のレーザービームを放つシーン。すごい天まで届く。すごい素敵でしたね」と挙げ、柳は「リョーマと南次郎の試合。一応、『テニミュ』の人なんですよ、僕。上島(雪夫)さんが南次郎やってたじゃないですか。映画では音楽もかかってたので、上島さんと僕のラリーを思い出して来ちゃって、すげえジーンときちゃって」と明かす。ラップバトルシーンを挙げた阪本が「リョーマってあんまりラップのイメージないけど、かっこよく決めてて。リョーマらしいシーンかな」と語ると、許斐は「『テニミュ』でも観たいよね」と話を向け、現役の今牧は動揺しつつも「ぜひやりたいですね」と意欲を見せた。
高橋は「教会のシーンを見たときに、うわ、もう1回テニミュやりたっ! と思ったんですよ。歌っていいなと思いました」、小越は「頭の幸村との試合って僕が最初にミュージカルで見た、龍輝くんがやってた試合で、それを目指してリョーマをやりたいなと思って。自分も本公演ではここが最後だったので、五感を奪われていた時に南次郎が来て『楽しいか?』と声を掛けてくれるところが良かったです」と熱弁。「映画の中でのリョーマに共感したところ」という質問については、阿久津が「タイムスリップに動じないところ」と掲げ、自分だったら「動揺はするけど親の過去とか、確かに興味あるなと思って」と語った。
最後に許斐は「歴代リョーマが揃ってくれると言うことは、本当に奇跡に近いことなんじゃないかな。柳も来てくれると思わなかったし、最初はリョーマが4人ぐらい出てくれたら嬉しいなあと思ってたら、まさかこんなにいっぱい来てくれるなんて」と感動を表す。「今まで22年連載をしてきて、『テニミュ』と18年寄り添って一緒に切磋琢磨してきて。ファンの人たちやアニメも含め、携わってくれた人たちの思いを全部込めた映画を作ろうということだったんですが、その集大成というか、奇跡の舞台挨拶ができるとは本当に思っていなくて。ここに来てくれた8人と、劇場に足を運んで下さる皆さんに本当に感謝しています」と熱くメッセージを贈った。