米Sony Electronics(ソニー・エレクトロニクス)は現地時間9月9日、Dolby AtmosやDTS:Xに対応する一体型サウンドバー「HT-A5000」を海外発表した。2021年初秋に海外市場で発売予定で、価格は899.99ドル(約98,900円)。日本での発売のアナウンスはない。
天井や壁の反射を利用し、バーチャルサラウンド技術と組み合わせてDolby AtmosやDTS:Xといったイマーシブサラウンドコンテンツへの高い没入感を追求。サウンドバー単体でサラウンド音声を楽しめるのが特徴だ。
HT-A5000には、5つのフロントスピーカーと重低音用のデュアルサブウーファーに加えて、天井で音を反射させる上向きスピーカーと、側壁で音を反射させてサラウンドサウンドを拡げるビームツイーターを各2基搭載し、「テレビのサイズを超える没入型体験」を追求。5.1.2ch(5.1ch+天井2ch)の立体音響を仮想的に再現する。ちなみに、国内で8月から発売されている「HT-A7000」(実売15万4,000円前後)は7.1.2ch対応となっている。
上向きスピーカーとサブウーファー、フロントスピーカーには独自の「X-balanced Speakerユニット」を搭載。独特の長方形の形状で、スピーカーの振動板の面積を最大化し、音圧を高めてパンチの効いた低音とクリアなボーカルを実現する。
デジタルアンプS-Master HXを内蔵し、総合出力は450W。独自のバーチャルサラウンド技術として、水平方向に音を広げる「S-Force Pro Front Surround」と、高さ方向の音を再現する「Vertical Surround Engine」を採用している。内蔵マイクを使って室内の測定し、部屋のレイアウトにあわせて音場を最適化するキャリブレーション機能も備えた。
無線LAN機能を備え、Spotify ConnectやChromecast built-in、AirPlay 2をサポート。また、ソニー独自の立体音響体験「360 Reality Audio」(360RA)に対応し、Amazon Music HDやDeezer、nugs.net、TIDALで360RAを体験できる。このほか、圧縮音源をハイレゾ相当に変換して再生する高音質化機能「DSEE Extreme」にも対応する。
背面にはHDMI入出力を各1系統備え、HDCP 2.2対応で、8Kや4K/120Hz、DolbyVisionを含むHDR信号をサポートする。eARC(Enhanced ARC)も利用可能で、ドルビーTrue HDやDolby Atmos、DTS-HD MasterAudio、DTS:Xなどの音声をHDMIケーブル1本で、eARC対応テレビからサウンドバーへ伝送できる。
HDMI以外の端子は、光デジタル音声入力とUSBを装備。音声アシスタントのGoogleアシスタントやAmazon Alexaにも対応する。また、スマートフォンなどの音声をBluetoothで受信してワイヤレス再生可能。対応コーデックはLDAC、AAC、SBC。
消費電力は約86W(待機時約0.5W未満)。本体サイズは約1,210×140×67mm(幅×奥行き×高さ)、重さは約6.1kg。専用リモコンが付属する。
国内でも発売している別売リアスピーカー「SA-RS3S」や、別体のサブウーファーとして300W出力の「SA-SW5」、200W出力の「SA-SW3」と組み合わせてホームシアターシステムを拡張可能。ほかにも、対応する薄型テレビBRAVIAの内蔵スピーカーをセンタースピーカーとして使う「アコースティックセンターシンク」機能も利用できる。