コロナ禍により働き方の変化が著しい昨今。在宅勤務によるリモートワークだけでなく、仕事内容にあわせて効率よく場所、時間を選択して働くスタイルABW(「Activity Based Working(アクティビティ・ベースド・ワーキング)」)を取り入れている企業、ビジネスマンも増えている。しかし、オフィス外での作業には様々なデメリットが生じる不安も拭えない。そんな中、オフィス内で快適なオンライン会議の環境を提供する個室ボックス「One-Bo(ワンボ)」が注目を集めている。8月に大阪・北浜にオープンした「One-Bo」初のポップアップショールーム「NEW WORK PLAZA One-Labo」で「One-Bo」を体験してきた。
"もっと安価に"を実現した個室ボックス
「One-Bo」は、プラザクリエイトがZoomと共同開発したパーソナル・ミーティング・ボックスで、オフィスに特化して導入されている製品。プラザクリエイトの木村漠さんによると、同社では当初「One-Bo」のような個室型ボックスをユーザーとして購入検討していたという。ただ、他社では200万~300万円ほどの価格が相場だったため、もっと安価にできないものか?多くの企業がそうした商品を求めているのでは?ということで、もともと手掛けていた証明写真機ボックスの技術を活かして、自社で開発・販売に至ったという。
2021年1月に発表されて以降反響が大きく、「One-Bo」を実際に見てみたいという声もあり、当初実物を見ることができるのは東京本社だけだったものの、大阪の落ち着いたビジネス街・北浜エリアにショールームを開設。せっかくならば、商品だけでなく働き方を考えるきっかけにもなればとのことで、キャンペーンとして2021年8月2日~8月31日まで、コワーキングスペースとして無料開放された。
「One-Bo」の特長
「One-Bo」の特長は、事前調査で挙がったオフィスのオンラインワークにおける3つの課題を解決すべく設計されていること。
①イヤホンボイス公害……オフィス内でイヤホンをして会議を行っていると、無意識のうちに声が大きくなっていることに気付かずに周囲に迷惑をかけてしまう。
②会議室難民……①のような事態を避けるために、広い会議室を1人で使ってしまい、いざというときに使える会議室が足りなくなってしまう。
③リモート漏洩……社外に出てカフェや公共の場などでリモートワークを行うことで、音声や PC画面から業務にまつわる情報を悪意なく漏洩してしまう。
期間中、「One-Bo」を実際に使用したユーザーからはかなり好評だったそうで、営業の合間に立ち寄り、「ちょうどZoomをする場所があってよかった」と利用するビジネスマンや、就活の面接に使う学生もいたという。なるほど、カフェなどでZoomを使って会議に参加するわけにはいかないし、家で面接を行うのは緊張感がないから個室空間を利用したいというわけだ。
「One-Bo」は広さの違う「One-Bo 1.20」(W1200×D1200×H2095 / 税込602,800円)、「One-Bo 1.00」(W1000×D1000×H2095 / 税込547,800円)の2種類が用意されており、ショールームには、「1.20」が1つ、「1.00」が2つの計3台が設置されていた。実際に「1.20」の中に入ってみると、中は白い壁に電気、換気ファン、スモークガラスを操作するそれぞれのボタンと、電源が2つ、USBポートが1つ。他社製品と比較して圧倒的に価格を安くするために極力シンプルな作りにしていて、遮音性もオンライン会議などに使う際に問題にならないレベルに設定してコストダウンを追求しているそうだ。
ドアを閉じるとほぼ声も遮断されており、中で換気ファンを回していても、音はさほど気にならない。スモークガラスのボタンを押すと外から中の様子は見えなくなる。これなら快適にリモートワークを行うことができる。ボックスの外面はオプションで様々なアートデザインのラッピングを施すこともでき、オフィスの雰囲気作りにも一役買いそうだ。
「NEW WORK PLAZA One-Labo」は、9月以降同社のオフィス兼ショールームとして稼働している。また、2021年9月15、16日には、神奈川・パシフィコ横浜で開催される「第23回不動産ソリューションフェア」に出展してプラザクリエイトのブースで「One-Bo」が展示されるので、足を運んで実際に体験してみてはいかがだろうか。