OPPOといえば指原莉乃さんをCMに起用し、価格を抑えながらも性能を高めた「Reno(リノ)」シリーズが人気です。しかしOPPOにも他社のハイエンドモデルに負けないフラッグシップモデルが存在します。それが「Find」シリーズです。2018年に発売された「Find X」は本体上部がモーターで動きフロントカメラが現れるというギミックの楽しさも味わえる製品でした。2021年の最新モデル「Find X3」もやはりカメラが強み。Find X3のカメラは他の高性能スマートフォンに負けない機能も搭載しているのです。

  • OPPOのFind X3 Pro。ホワイトとグロスブラックの2色展開

    OPPOのFind X3 Pro。ホワイトとグロスブラックの2色展開

Find X3はチップセットがSnapdragon 888、RAM12GB、ROM256GBと強力なスペックを誇ります。ディスプレイも高性能で、6.7インチ3,216x1,440ピクセルの高解像度に、120Hzの高リフレッシュレート、10億色表示が可能です。他にも65Wの高速充電(SuperVOOC フラッシュチャージ)やIP68の防水防塵対応など、iPhoneやXperia、Galaxyの上位モデルとそん色のない性能を誇るのです。

  • スペックは高く他社のフラッグシップモデルに匹敵する性能を誇る

このFind X3 Proの最大の特徴はカメラ。4つのカメラの配置はiPhoneのように3つのカメラが目立つ位置に配されているものの、その周りは段差をつけずに近未来的なデザインに仕上げています。

  • カメラ周りのデザイン。一見するとiPhoneのように見えるがイメージは違う

ちなみに中国ではチップセットをSnapdragon 870にした「Find X3」も発売されています。高性能なカメラ機能を少しでも手の届きやすい価格で提供したい、という考えから下位モデル展開もされているのです。カメラ性能は同等です(以下、作例はFind X3で撮影)。

さてFind X3 Proのカメラは5,000万画素の標準/広角と、5,000万画素の超広角を搭載。カメラはどちらも高画質なのです。実は海外ではこのように複数の高画質カメラを搭載するモデルが増えていますが、Find X3 ProはいずれもソニーのIMX766センサーを採用。つまり異なる画角のカメラ、どちらを使っても同様の美しい仕上げが得られるのです。そして10ビットカラーの撮影にも対応しています。

  • カメラフォンとしての性能は高い

一般的なスマートフォンの場合、メインカメラのみが高画質のため、高画質モードに切り替えると倍率変更ができないものが大半で、高解像度では超広角撮影できない製品が多いのです。しかしFind X3 Proは高画質モードでも標準と超広角を切り替えて撮影できるようになっているわけです。

  • 標準(左)と超広角(右)どちらも5,000万画素撮影が可能だ

高画質で撮影する場合、他社製スマートフォンではカメラモードの「その他」の中に画質切り替えメニューが現れるものが多いのですが、Find X3 Proは写真モードから画面状の横のバーをスワイプするだけで画質切り替えメニューが出てくるところが使いやすいと感じられます。

  • 写真モードで画面上の横のバーを下スワイプすると設定が出てくるので5,000万画素もワンタッチで切り替えできる

さてこの2つの高画質カメラに加えて1,300万画素の2倍望遠カメラも搭載しています。ポートレート撮影に適しており、ボケもよく決まります。なおデジタルでは最大20倍まで対応。一般的には使っても5倍程度でしょうから、十分なズーム領域を備えていると言えます。

  • 2倍望遠カメラで撮影(左)。ボケ最大にするといい具合にボケる

このようにカメラ性能にも優れたFind X3 Proですが、もう1つ秘密があります。それが顕微鏡カメラです。3つあるカメラのうち、左にあるカメラが300万画素の顕微鏡カメラ。一般的なマクロカメラとは違い30倍もの拡大撮影ができます。さらにデジタルで最大60倍の顕微鏡撮影ができるのです。顕微鏡カメラを搭載したスマートフォンは現時点ではFind X3 Proが唯一の存在でしょう。

  • 4つ目のカメラが顕微鏡カメラ

顕微鏡カメラはカメラモードの「その他」から顕微鏡を選んで起動します。最短撮影距離は1mmから3mmとかなり近く、これだけ被写体に寄ると光が当たらず暗くなってしまいます。そこで顕微鏡カメラはレンズ周りにリングライトが内蔵されていて使用中は自動的にライトが光ります。

  • 顕微鏡カメラを起動するとレンズ周りのライトが光る

この顕微鏡カメラはOPPOとしても実験的な意味合いで搭載したものと思われます。身近なものを拡大撮影することができるとはいえ、30倍の顕微鏡を必要とするシーンはあまり多くないでしょう。しかしお子さんのいる人ならば身近なものを撮影したり、あるいは工作や素材をやっている人ならパーツの超拡大撮影をする、といった用途に使えるのではないでしょうか。

実際に顕微鏡撮影を行ってみると、草花や炊いたお米を撮ろうとするとピントの合う範囲が狭いためカメラの距離をうまく合わせる必要があります。このあたりは本物の顕微鏡同様、カバーガラスに挟んで撮影するといった手法が必要かもしれません。

  • 花びらを狙って撮影、ピントの合う範囲は狭い

  • ご飯は米粒が大きすぎるようだ

  • 基板のパターンやハンダの状態を見るのにはいいかもしれない

  • マスクを撮影。子供が興味をもってくれそうだ

最近のスマートフォンはカメラ画質を競い合っていますが、Find X3 Proは「標準も超広角も5,000万画素カメラ」「人物撮影にも向いたポートレートカメラ」「顕微鏡カメラ」と、他社と差別化が図られたカメラを搭載しています。2つの5,000万画素カメラとポートレートカメラは使ってみるととても便利で、顕微鏡カメラでは思わぬ発見が待っているかもしれません。次々と登場するスマートフォン新製品の中にあって、Find X3 Proのカメラは注目に値する性能を持っているのです。

  • 高性能なカメラフォンとして選択肢に入れたいFind X3 Pro