米Appleが2021年9月のスペシャルイベントのスケジュールを発表した。開始時間はPDT(太平洋夏時間)の9月14日午前10時(日本時間:9月15日午前2時)。Apple Park(米カリフォルニア州クパチーノ)からストリーミングで提供する。apple.comまたはApple TVアプリで視聴できるほか、YouTubeのAppleチャンネルでもライブ配信が用意されている。

9月のスペシャルイベントでは新型iPhoneを発表し、発売のタイミングでiOSのメジャーアップデートをリリースするのが恒例。昨年は新型コロナ禍の影響で新型iPhoneのリリースが遅れたが、今年はiPhone新製品の発表が有力視されている。iPhone 11、iPhone 12の順番に従えば今年の新型iPhoneは"iPhone 13"になるが、「13」はキリスト教圏で忌避される数字である。ノッチの改善やカメラの強化、ディスプレイの高リフレッシュレート対応といった噂の強化点・新機能と共に、製品名に「13」を採用するかも話題の1つになっている。

噂では、新デザインになるApple Watch、AirPods、iPad mini、そしてiPadの新世代モデルといった新製品の名前が挙がっている。

しかし、底が見えない半導体不足の影響で、今年のPC・モバイルのホリデーシーズン向け製品供給がどのようになるか不透明な状況である。その影響はApple製品にも及んでおり、Appleは4〜6月期の決算発表においてiPadやMacだけではなく、iPhoneの供給も制限を受け始める可能性を明らかにしていた。今不足している半導体は、AirPodsでも重要なパーツに用いられている。近年のAppleほど需要に応えるスムースな供給を実現してきたメーカーは他にないが、それでも今の状況は困難だ。発表から製品の発売・出荷開始までの間隔が空いたり、ホリデーシーズン向けの製品発表を複数回に分割、または発表のタイミングが見直される可能性も考えられる。

ちなみに今回は、報道関係者などへの招待状に「California streaming.」(日本語版は「最新作をカリフォルニアから。」)というCalifornia dreamin'を思わせるキャッチフレーズが付けられている。カリフォルニアドリーミングは1960年代に米西海岸で開花したカウンターカルチャーを象徴する言葉の1つだ。